どうしたらいいのかわからない人。
カウンセリングをしていて、
最近、この言葉を聞くことが多くなってきました。
「どうしたらいいのかわかりません。」
というこの言葉です。
そして、
「どうしたい?」という言葉に傷ついた人。
そんな方も何人か来てくれることがあります。
本当にどうしたらいいかわからない人です。
・考えたくないのではなくて、考えられない。
・今まで一生懸命に生きてきて、未来が見えない。
・考えられるだけの心のエネルギーがない。
・気持ちを抑えつけて感じないようにしないと、
生きてこられなかった。
そんな方たちです。
そんな方たちは、
心のエネルギーがとっても低くなっていて、
自分の力では整理が出来ません。
うつ病と言われる方、
燃え尽き症候群と言われる方、
一生懸命がんばって生きてきた人ほど、
本当の意味で、
どうしたらいいのか分からなくなり、
何にも考えられず、考えたくなくなり、
頭が上手く働かなくなるのです。
それは心が意図的に休ませてくれているから。
ではあるのですよ。
ただ、そういう状態がずっと続くと辛いものです。
そんな時は、支える側が積極的に関わる必要があります。
自分一人では立てない時が人生にはありますから。
だからちょっと通常のカウンセリングとは異なり、
カウンセラー側の頑張る量が多くなります。
それほどまで、
考えられなくなった目の前の方を労わり、
気持の整理を手伝ったり、
急に涙が出たり、
感情の波に巻き込まれがちですから、
感情と距離を取れるように手伝ったり。
リラクゼーションをおこなったり。
何もしない時間を持ったり。
様々な形で援助が必要な時があるのです。
そして、こういった時に大切なことは、
急がないで、時間をかけていくことです。
丁寧に時間をかけて、
二人三脚で歩んでいくこと。
その時間は、半年かもしれないし、
1年や、2年かもしれないし、
もっとかもしれない。
どこまで、エゴを捨てて関われるかが、
こういった方たちと関わる上では、
大切なのだと最近は思います。
すぐに変化を求めると、
変わってないことにイライラして、
一見変わらないように見える相手に、
酷いことを言ってしまう人がいます。
それは、やっぱり変えてあげたい。
楽にしてあげたい。
というエゴが強く、
自分の無力感に耐えられないから、
そういったことを言って、
相手を責めることで、
自分を守ろうとしてしまうのかなって思います。
もとより、時間がかかるもの。
そして、時間をかけていいものと
そう知っていれば、
もっと気楽に関われるんじゃないかと、
そう思うのです。
「どうしたらいいのかわからない」
と言われた時、
僕たち自身も時にそう思うけれど、
そんな時は、
何かをしなくちゃというエゴを捨てる時期だと、
そう目の前の方から学ぶタイミングなのかもしれません。