『だから、足ることを知る。』
何もしないでいることを許してもらえない僕ら。
僕らはすぐに、何かを求める。
僕らはすぐに、何かを手に入れようとする。
そうじゃないと、僕らは落ち着かないんだ。
何かを目指して、
何かを求める。
そんな人生に僕らは価値を見出すんだ。
何もしていないと、
自分がダメに見えるから。
何も手に入っていないと、
人生が無意味に思えるから。
でも、せっかく求めても、
せっかく手に入っても、
僕たちは、せっかく手に入ったそれを人と比較する。
そんな人生はちょっぴり苦しい。
そして、せっかく求めたものも、
手に入ったものも、吟味することなく、
次のものをまた求める。
何かを求めてもいい。
何かを手に入れようとしてもいい。
ただ、手に入ったものを大切に味わおう。
求めたものを大切に味わおう。
ゆっくり、丁寧に噛み締めよう。
手に入らなくても、
手に入れたかった気持ちを噛み締めよう。
そうじゃないと僕たちはきっと、
あくなき欲求に支配されてしまうのだから。
