ウワーっと叫びたくなる程の怒りの正体。

引きこもっている時、

僕はつねにイライラしていました。

 

家族と話す機会があれば、

僕はかなり切れやすかったし、

就職とか、仕事という言葉を聞きたくなかったのです。

 

その言葉を聞く度に怒りが溢れて来て、

どうしようもなくイライラしていました。

 

それは、自分でも分かっていたからです。

『このままじゃダメだって。』

だからそれを人から言われるのが余計に嫌だったのです。

 

ただ、その怒りを収めることが出来ず、

別途をなぐったり家の裏にある森にいって叫んだりして、

そのどうしようもない怒りを、

不甲斐ない自分に対しての怒りを

発散していました。

 

こういう行動を見守る側としては、

切れやすくなったとか、

怒りを出してもしょうがないでしょう。

なんて考えがちですが、

実は、これはとても健全なプロセスなのです。
(自分を擁護するわけではないですが。汗)

 

この前も以前の自分のような状況の方が相談にきました。

 

仕事面で上手くいかなくなり、

家に閉じこもるようになったけれど、

イライラが日に日にますようになり、

相談に来てくれました。

 

一般的にいうと、怒りは表現してはいけないもの。

怒りを感じてはいけないとか、

怒ってはいけないという認識している人がほとんどだと思います。

 

でもそんなことはことはありません。

勿論、日常生活ではあからさまに怒りを出して、

人を攻撃したり喧嘩をしたりするのはダメです。

 

ただ、誰にも迷惑を掛けない形で、

怒りを発散することは大切です。

 

なぜならあまり怒りを抑えつけると、

胃潰瘍になったり、抑うつ的になったりと

心身に影響が出てしまうからです。

 

そういった面からしても、

先ほど話に出した相談に来てくれたかというのは、

自分の部屋で叫んだりと、

誰にも迷惑を掛けずに発散していますので、

健全なことであり、怒りを我慢せずに

そのエネルギーを出せているのは、

とてもいい傾向ともいえるのです。

 

怒りを感じるのは、エネルギーがあるからです。

このエネルギーすらなくなってしまうと、

状況をどうにかしようという気持ちもなくなってしまいます。

 

怒りのエネルギーがあるから、

人は状況を変えようとし、

そのエネルギーを行動に変えることができるのです。

 

また、家族から何かを言われたり、

うまく行動できない自分を批判する声に対して、

イライラしたり、ウワーっとなるのは、

心のどこかでこうわかっているからです。

「自分はダメじゃない。」って。

そう叫んでいる自分がいるからです。

 

家族の批判する声に対して、

イライラするのは、

「わかっているよ!そんなこと」と言いたいからです。

そしてその言葉の奥には、こんな言葉が隠れています。

「【自分は大丈夫だから】ほっといてくれ。」

というこの言葉です。

これは、家族に対する反発(怒り)です。

 

そしてダメな自分を批判するその声に対しても、

次第にイライラしてくるのは、

その声に反発する気持ちが育ってきたからです。

「そんなこと言ったって、しょうがないじゃん!」

「もううるさい!そんなこと言われなくても分かっている!」

「出来れば、そうしたいんだよ!分かっているよ!黙れ!」

と、ウワーっと叫びたくなるのは、

自分に対する批判への反発(怒り)です。

 

家族に対する怒りも、

自分に対する怒りも、

どれも反発として表れているのです。

 

ですからどうしよもなくイライラする時は、

「自分はそんなじゃない!」と、

自分を守ろうとしてくれる自分が溢れんばかりの怒りをもって、

必死でそれぞれの言葉や出来事に対して抵抗して

守ってくれているのです。

 

そう、うわーっと叫びたくなる自分は、

あなたを味方してくれていて、

応援してくれているのです。

 

ですから、その応援する声に従い

少しずつ動いていき、

応援してくれる自分の気持に応えていく。

 

そんな生き方も大切なのです。

 

僕は、その声を聴き、

少しずつ行動してきて今があります。

 

今度はあなたの番です。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。