僕らは心の悩みを抱える時、二度苦しんでいる。
苦しみには二つある。
今起きている苦しみと、
評価としての苦しみ。
この二つです。
例えば、事故で足を怪我してしまったとしましょう。
この事故で足を怪我して今痛いというのが、
今起きている苦しみです。
評価としての苦しみは、その今起きている痛みに対しての意味づけです。
例えば、事故をした原因が自分の不注意だった場合、
自責感が生まれます。
すると、それが評価としての苦しみとなります。
つまり、起きていること自体(足が痛い)でも苦しいのに、
それに対する意味付け(評価)で、
さらに苦しんでいるわけです。
試験に落ちたこと。
好きだった人に振られたこと。
会社からクビになったこと。
けがをしたこと。
大切な人が亡くなったこと。
etc…
そういった起きていること自体だけでも苦しいのに、
僕たちは、それに対する意味づけでさらに自分を苦しめてしまうことがある。
そして、
その起きてしまった苦しみ対する意味づけの仕方は、
人それぞれであり、
そこにその人の個別の事情や、
個別性が隠れています。
僕たちが理解すべきことは、
その今起きている苦しみと、
その起きていることに対するその人固有の意味づけによる苦しみの二つを理解し、
特に後者の意味づけによる苦しみを、
なぜそのように意味づけることになったのかを理解することが、
きっと大切なのだ。
なぜならそこにその人らしさがあるからだ。