カウンセリングスキルは諸刃の剣

メルマガ:聞く力・心に効く力を育む技術
こんにちは!野川です。

最近は曇ったり、雨がふったりと

梅雨のお天気で早くつゆあけないですかね~!

さてさて、明日から7月です。

7月入ると夏って感じですよね。

夏といえばやっぱりビアガーデン(笑)

に行きたいので、今年は早めに行こうと思っています!

みなさん、今年はどんな夏を過ごす予定ですか?

お互いに楽しい夏にしましょうね。

ではでは、今日のメルマガはこちらです。

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『カウンセリングのスキルは諸刃の剣?』

解決志向アプローチという療法が、

カウンセリングにあります。

これは、過去や問題ではなく、

現在や未来に目を向ける方法であり、

問題ではなく、解決に焦点を当てる方法でもあります。

その中で例外を聞く質問というものがあったり、

ミラクルクエスチョンという質問があります。

例外を聞くというのは、例えばこんなことです。

「いつも人前で緊張しちゃうのです。」

という相手に対して、

緊張しなかった時が無いかという例外を聞くのです。

それは、例えばこんなように。

「本当にいつも緊張するのですか?」

「緊張しなかったことは一度もないですか?」

といった形です。

この例外=解決の一部と、

解決志向アプローチでは捉える為、

その解決している一部を聞くことができれば、

その時と同じようなことをすれば、

もしかしたら…、解決するのではないか?

その緊張しなかった時に、「何」をしていたのか?

というところを探ろうという質問です。

この「何か」を探ることで、

その後の介入に活かそう!

という狙いなのです。

「ミラクル・クエスチョン」は、

日本語に訳すと奇跡の質問ですから、

奇跡が起きたとしたら?と質問をするのです。

例えばこんな風に…。

「もし、奇跡が起きてあなたの○○(悩み)が完全に

解決していたとします。

でも、あなたは寝ていたので起きてもそれに気づきません。

どんなタイミングで、あなたはそれが解決したと気づくでしょうか?

どんな違いで気づくでしょうか?

また、家族はどのようにあなたの悩みが解決したと気づくでしょうか?」

といったように聞くことで、悩みが解決した状態を聞き、

現在との違いを探すのです。

そして、その差を広げることで解決を目指す。

といのがこれまた狙いなのです。

この二つの質問は、解決志向アプローチで介入前によく使われます。

ただ、これを日常生活で応用すると、

大抵の場合、うまくいきません。(^-^;

じゃ~こんなスキル紹介するなよ!

という話になりますが、ちょっとお待ちくださいね。(汗

なぜうまくいかないかというと、

関係性が切れてしまうからです。

いきなりこの質問をしてしまうとです。

そもそも「例外」を聞くというのは、

相手に負荷をかけます。

自分ではいつもと思っていることを、

それは違うかもしれない。

他の可能性があるかもしれないと、

内面を探ること自体ちょっと大変なのです。

そして、この質問をする前にまずは

気持ちを受け止めたり、

しっかりと話を聞く必要があるのです。

ミラクルクエスチョンも同じです。

奇跡が起きて「解決」したと仮定しますから、

解決した時のことをちょっと無理して考えなくちゃいけません。

先のことが全く見えなかったり、

解決のことを考えると、

無理だと憂鬱になっている状態も多くありますから、

これもやはり負荷がかかりますし、

「分かってくれてない。」

という印象も与えてしまうのです。

その為、こういった質問をするときは、

しっかりと関係性を築いた上で行うことが大切なのです。

なぜこんなことを書いているかというと、

こういったスキルを学び、

僕自身がいろんな人に試したことがあり、

関係性が切れた経験があるからです。(汗

友達との関係性ではありませんよ!

カウンセリングの場面において、

信頼関係という関係性が途絶えてしまったということです。

なので、あなたにはそんな思いをしてほしくないなと、

そう思って今日は書かせてもらいました。

カウンセリングのスキルってたくさんあります。

プラスの面がある一方で、マイナスの面も勿論あります。

諸刃の剣ほどではないにしても、

やっぱりちょっと使い方は気を付けなければいけないのです。

スキルを学び試すことも大切ですが、

その前にしっかりと学んで、

どういった意味を持つスキルで、

何のために使うのか。

また、どういったリスクがあるのかも知った上で、

せっかく学んだスキルを使っていきたいですね。( ^^)

 

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・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。