寄り添う心理学

寄り添うこと。

これって意外と難しいですよね。

僕は以前に何度か「目の前にいるのはあなたと同じ人なんだよ。」って、

そういわれたことがあります。

僕は酷いですね…。そんなことを言わせるなんて。

 

でも、寄り添うって難しいのです。

それは形が見えないからです。

そして、寄り添うとは「人」に寄り添うからです。

この「人」というのは、誰一人として同じ人はいないですよね。

だから、寄り添い方も「人」それぞれなのです。

 

そう、寄り添い方は一定ではないのです。

何か法則があるわけでもないのです。

”あなたの目の前の人”に如何に寄り添えるか。

この1点のみが大切になってきます。

どれだけ意識を傾けらかが問題だ。

先ほども書いたように、如何に目の間の人に寄り添えるかが大切です。

その目の前の人に寄り添うということは、

どれだけあなたの大切な人に意識を傾けられるかです。

興味や関心を向けられるかです。
なぜなら、寄り添うにも相手に関心がないと意識すら向きません。

つまり気にならない存在には、寄り添う事ができないのです。
一方で寄り添うことができる瞬間というのは、

相手にかなりこころ配りをしています。

つまり関心を払っています。言い方を変えると意識を傾けています。

「今どんな気持ちなんだろう?」
「相手は本当はどうたいんだろう?」
「よくそんな思いをしながらも、打ち明けてくれたな。」
「それは本当に大変だったね…。」
「きっと沢山苦しんできて、沢山頑張ってきたんだね。」
「私に何ができるんだろう…。」

といったように、相手に意識を傾けている状態です。

寄り添うということは、技術だけではどうしてもできません。

最初に”こころ”ありきなのです。

こころがないと、どんな技術もどんな言葉も命が吹き込まれず、

意味を成しません。

どんな技術よりも、どんな心理学よりも、

本当に心から発した一言のほうが何百倍も相手に届く。

それと同じなのです。

だから、まずは相手に意識を傾ける。興味を持つこと。
シンプルだけれど、これがとっても大切なのです。

寄り添うことは、必ずしも受け入れることではない。

ちょっと勘違いをしている方がいるので、

寄り添うと受け入れるはちょっと違うんですよっていうことを説明したいと思います。

相手に寄り添うことは、相手を受け入れるということでは必ずしもありません。

 

例えば、相手が変わりたい!と言ったとしたら、変わりたいのです。

でも、変わりたくないという気持ちも人は同時に持っている複雑な生き物です。
※ただ、その比率が大きいか小さいかだけの違いなんですけどね。

「このままじゃダメだってわかっている。でも、怖くて最初の一歩が出ないんだよ。」
「やっぱダメだよなこんなんじゃ。」

ちょっと抽象的ですが、こういうお話って多いと思います。

変わりたい!「でも」怖い!

こんな時に、僕たちはついついこんなことを言いがちです。

「いや、ダメなんじゃないよ。そりゃ怖いよ。無理しなくていいんじゃない。」
「その一歩が出る時まで焦らないで大丈夫だよ。」

といったように、”変わりたくない・怖い”という片方の気持ちを受け入れる。

こういうことって多いです。

でもこれ、片方だけを受け入れ、変わりたくない気持ちに寄り添っています。

 

ただ、もし、相手が本当に変わりたいんだとしたら、

それは寄り添ってないってことになります。

もし、相手が本当に変わりたいなら、変わりたい気持ちに寄り添うことです。

「なんだわかっているんじゃない。ダメだって。だから今の状態を何とかしたいんでしょ?」
「本当に何とかしたいんじゃないの?」
「そのままの状態を続けていたら、○○したい言っていたことも、あなたを待ってくれている人にも会えないよ。」
「本当に変わりたいんでしょ!だから勇気を持とうよ!応援してるんだよ!ずっと!」

といったように、変わりたい気持ちに対して受け入れ、寄り添うということ”も”大切なのです。

このように、寄り添うということは、必ずしも受け入れるということではないのです。

ダメだよ!って言ってあげる事も、寄り添うことに時にはなるのです。

”相手の望んでいるどの気持ちに寄り添うのか”が大切です。

そのままでいいよ大丈夫だよっていう優しさは、受容とは言えない時が、寄り添うとは言えない時があるのです。

では、どうやって寄り添うのか?

それは、ペーシングというコミュニケーションの技術が、寄り添う視点としても役に立ちます。

ペーシングとは、相手と呼吸や姿勢・声のトーン・リズム・テンポ・気持ち・などを合わせることです。

つまり相手の言語・非言語に合わせてみるということです。

 

自分の世界ではなくて、相手の世界のルールでコミュニケーションをしてみる。

郷に入っては郷に従え。ということですね。

 

なぜこんなことをするかというと、寄り添うということは、

相手が感じる事であって、相手基準の為、

まずは相手が”今”体験している世界を少しでも理解する為に、

相手と合わせてみるのです。

それもこれも相手を”理解”する為にです。

そして、相手がいつも通りの状態でコミュニケーションをしてもらう為にです。

 

そして、この合わせるということは、

何も言語・非言語だけではなく、

相手に合わせるということは、

相手が変わりたい気持ちがあればそれにも合わせる。

変わりたくないのならそれにも合わせる。

 

そんなことも入っています。

 

相手のペースに合わせるということですから、

走りたいなら一緒に走る。

歩きたいなら一緒に歩く、

止まりたいなら一緒に止まってみる。

それが寄り添うということなんじゃないかなって思います。

寄り添うことは、介入しすぎないこと。

この寄り添うということは、介入しすぎないということも含まれます。

つまり相手を信頼するということです。

例えば悲しんでいる時に、いつまでの悲しんでないで!

と言いたくなる時がありますが、

悲しみが癒えていくには人それぞれ時間が必要です。

それこそ1日にの方も1週間の方も何年単位の方も。

 

その人の悲しみが癒えるプロセスを信じて待つということ。

過度に働きかけすぎないということもまた、寄り添うということなんじゃないかなって思います。

過度に介入しすぎるということは、寄り添っているんじゃなくて、

その人が自分で立つプロセスを奪ってしまっていることにも時になりますし、

何よりいつまでも悲しんでないでと介入したくなるのは、

あなた自身がそういった人を見てられない。

なんて気持ちも混じっていることがりますからね。

寄り添うにはまずは自分からやってみる。

さてさて、これまで沢山書いてきましたが、

寄り添いたいなって思った時は、

まずはそんな自分に寄り添ってみる事から始めてみるのはどうでしょう?

つまり、自分の気持ちに寄り添ってみることです。

 

今日はなんだかリフレッシュしたい気分だなって思ったら、

映画を見てみる。運動してみる。

今はまだ焦る必要がないかなって感じたら焦らない。

 

変わりたいって思ったら変わる方向にちょっぴり進めてみる。

変わりたくないって思ったら変わらない。

 

日々日々僕たちは、いろんな気持ちが湧き上がっては消えていきますが、

そんな瞬間瞬間の気持ちにちょっぴりペースを合わせてみる。

そんなことから始めてみる。

 

相手に寄り添いたいと思った時に、まずは自分に寄り添ってみる。

そんなことから始めるみることが僕のおすすめです。

 

ただ、まずは自分からっていうけど、そんなことできない!

っていう方は、目の前の一人から始めてみる。

ちょっとずつちょっとずつ。

 

自分に寄り添えなくても相手に寄り添えることはできる。

相手に寄り添えなくても、自分には寄り添えることができる。

そんなこともまたありますからね。

 

あなたなりに取り組んでみてくださいね。(^-^)

□■□■□■□『お読み頂きありがとうございました!』■□■□■□■□

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著者プロフィール

著者 野川  仁
・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!