カウンセリングで2回目以降の面談の時、

どんな質問からスタートしようかと、

そんなことを考えていましたが、

一番最初は、「その後いかがですか?」という

かなり抽象的な質問をすることが多かったですが、

それではいかんだろうと、

今度は解決志向セラピーの本を読んで、

2回目以降は、こんな質問をしていました。

 

「前回から何かよくなっていることはありますか?」と。

 

良くなっていることを聞いた方が、

ただ前回から何かありましたか?

と聞くよりも

良くなっていることを見つけてくれて、

答えてくれる確率が上がると。

 

でも、これ聞いても大体出てきません。

出てこないばかりか、戸惑わせてしまうこともありました。

「良くなっているって聞かれても…。」と。

 

ん~これも上手くいかない…。

 

まぁ、カウンセリングだから、

やっぱり苦しかったらそれを見つめるし、

なかなか良くなっていることって話づらいですよね。

 

それでどうしたのかというと、

また本を読んだり、

自分で考えたりしていました。

その中で気づいたのですが、

解決志向では「前回から何が良くなっていますか?」

という質問は、そもそも間違っていたということを

解決志向の古典的な本で知りました。

 

シンプルに「何が良くなっていますか?」と聞くのだと。

この質問の裏には、クライアントを信用することや、

技術的な側面なども勿論含まれているのですが、

これは僕にとっては使いこなせそうにもなく断念しました。

 

カウンセリングの最初の質問って結構重要なのですよ。

どう入るかで流れって決まってきますからね。

 

で、紆余曲折して結局今は次のような質問をして始めています。

「前回から今回迄の間はどう過ごされていましたか?」と。

 

これもある本に書いてあった質問ですが、

時間軸を前回のカウンセリングから今回のカウンセリング迄の間に絞っていますし、

その間のことをこの質問すると答えてくれます。

 

2回目以降のカウンセリングでまず知りたいのは、

過去がどうとかではなく、

前回から今回のカウンセリングの間に何か変化があったかということと、

その間の変化です。

 

ですから、それをこの質問で聞けるので割と僕は最近この質問をしています。

 

この質問をすると何があったかも割と話しやすいですし、

いきなりじゃ~テーマに取り組みましょうということには勿論ならず、

クライアントの前回からの近況も聞けますから重宝しています。

 

勿論、全員にこの質問が有効なわけではありませんし、

質問する時に質問者の特性も関わってきますから、

一概に良いということも言えない部分はあります。

 

例えば解決志向の「何が良くなっていますか?」

というのは、創始者のインスーキムバーグさんだったら、

パーソナリティやキャラクター、在り方もあいまって上手くいくでしょう。

 

そうじゃない人がこの質問をただその通りにしても、

きっとうまくいかないということも多いのだと思います。

 

このように質問って何を言うかということも大切ですが、

誰が言うかということも当然大事ですし、

自分に合う合わないというものもありますから、

あなたも自分にあった聞きやすい質問を探したり考えてみたりしてくださいね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。