「この人の申し訳ないの中には、挽回したいがありますよね。」
いつも通りのスーパーバイズ。
いつも通り、ケースを相談し、
いつものようにすぐにこんなに鋭い言葉が返ってくる。
いやはや、この人には敵わない…。
その言葉を聞いてふとそんな言葉が頭をよぎる。
僕はその高みに行けるのだろうかと、
そんなことを思うと、
自信がなくなってくる。
む~。どうしたものか。
でも、今日のテーマはそれではない。
「申し訳ない。」
その気持ちの中身だ。
申し訳ないといういう時、
その中身は大きく分けて2つある。
1つは、申し訳ないからこそ許してほしい気持ち。
申し訳ないことをした。
だから謝って相手に許してほしい気持ちだ。
許してもらえれば、
自分がしでかしてしまったことに対して、
罪悪感や自責感鎮まるからだ。
もう一つは、申し訳ないからこそ、
その申し訳なさを何とかしたく、
相手にしたことを悔やみ、
償いたい気持ちだ。
この申し訳ないの中には、
自責や罪悪感に加えて、
悔しさもある。
それは、なんでこんなことをしてしまったんだという自分への怒りである。
怒りは、物事を何とかしたい気持ちの表れで、
そこに挽回したい、取り戻したいという気持ちが働く。
そして、冒頭の場面へと戻る…。
「この人は、2つ目の挽回したいが隠れていますよね。」
「だから、ただ謝って、奥様が良いよって言ってくれて、
それで終わりというわけにはいかないですよね。
それでは本人の気持ちが収まらないですよね。」
「ですから、その申し訳ないという気持ちの奥にある
挽回したい気持ちにアプローチをしてみてはいかがでしょうか?」
そんな話を先生は僕にしてくれました。
1つの気持ちとっても、
何一つ同じではないんだと、
分かっているつもりでも、
まだまだまだまだでした。
人の気持ちをどこにでもある気持ちで表す言葉で一言で表現すると、
中身が見えなくなる。
”申し訳なさ”
その一言の奥にある物。
もう一歩奥へ。
それがきっとより良い援助に繋がるのだろうと、
そんなことを感じ、
身を引き締めていこうと、
そう思うのでした。