僕が話を聞く時は、

あまりリードをして聞いていったり、

積極的にねぎらったり、

リフレーミングをしたりする方ではなく、

相手にまずは語ってもらう場合が多いです。

 

ペーシングという、

相手のペースに合わせて話を聞いていくということが得意だ

ということもその一役をかっていますが、

クライアントが大体の場合、

結構自ら語ってくれるのです。

 

ですから、

終始まずは聞き役に徹することが多いのです。

 

聞ききる。

 

ということは、基本的なことですが、

案外大事なのだなと最近思うことがありました。

 

その方は、しゃべるのが苦手だったり、

オープンクエスチョンが苦手とカルテに書いていたのですが、

実際にあって聞いてみると、

よく話をしてくれましたし、

オープンクエスチョンも苦手と言っていましたが、

答えてくれました。

 

その方が言っていたのは、

「ちょうどいいタイミングで、質問をしてくれたり、

じっと聞いてくれるので、話しやすかった。

あと、オープンクエスチョンに応えられたのは、

整理が出来たし、待ってくれたから。」

という言葉でした。

 

自分の聞き方が上手かったとか、

そういう自慢話ではミジンコもありません。

 

ただ、相手に合わせ話を聞くということは、

思った以上に大切だということを伝えたいのです。

 

間を取ること。

相手に合わせること。

タイミングをうかがうこと。

考えている時は、

こちらも焦らずに一緒にその場にいる事。

答えことが難しそうでも、

答えようとしてくれているなら、

最後までちゃんとまつこと。

 

一つ一つ受け止めること。

 

そうやって人は気持ちを整理して、

自分の気持ちをしっかりと探る準備ができるのだなと、

それは相手の能力がどうとかではなく、

ただ準備を整えることが、

聞く援助として大切なことがあるのだなと、

そのように感じたのです。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。