悲しみの涙

涙にもいろいろな種類があります。

うわ~っとなく人もいれば、

こらえながらなく人もいます。

また涙を流しても、

それを抑えようとする方もいれば、

抑えることはせずに、

隠さずに人目を気にせずに泣ける方もいます。

 

このように人それぞれで泣き方が違うわけですが、

泣き方が違うことで分かるように、

その涙の意味もそれぞれ違ってくるのです。

 

ただ、僕たちは話を聞いていて

相手が泣く姿見ると、

「あ、悲しいんだな。」

とか、

「我慢してきたもんね。」

といったように考えがちです。

 

確かに悲しいかもしれませんが、

人は嬉しくても、

何か愛情や温かいものを

感じた時でも涙を流します。

 

また、我慢はしてきてなく、

すぐに泣く傾向があるかもしれません。

 

このように泣くというその行動一つとっても

その中身は人それぞれなのです。

 

その為、原則的には

目の前の人の気持ちを捉えて、

どのような涙かを

判断することが大切なのです。

 

そこで今日はその涙の種類の一つをご紹介したいと思います。

 

それは、どんな涙かというと「うわ~っ」となく涙です。

ホロホロと静かに泣くのではなく、

うわ~っとなく方はいますよね。

 

小さい子供がぎゃんぎゃん泣くのに少しだけ似ています。

 

そのくらいうわ~っと泣いてしまうパターンです。

こういった涙は泣くと、とてもすっきりします。

 

悲しみという感情は、自分が大切にしたいものや、

大切にしたかったものが何だったのかを教えてくれます。

その大切にしたかったものは、

大切な思い・思い出、人といったものですから、

そういったものは、自分の心の内側にありますよね。

 

そして、悲しみが襲ってくると自然と意識が内側(心)へと向かい、

そういった失ってしまったと感じたものへと意識が向き、

その思いを感じることが出来るのです。

 

すると、いかにその大切なものへと意識を向けてきたのか、

そういった思いや、その大切にな人や思い出への感謝や、

愛おしさがわいてくるのです。

 

だから悲しみは、

僕たちに大切なことを教えてくれるわけですが、

うわ~っと泣いているときは、

そういった思いを感じることが出来ず、

内面に意識が向きません。

 

そういった時は、

悲しい苦しいということ自体や、

自分のどうしようもない状態ひっぱられ、

うわ~っと叫ぶように

何とかしようとして涙が出てきたり、

泣くことが行動となり、

ストレスを「発散」してしまっている状態ですので、

一時的にはすっきりしますが、

結局はあまり現実は変わらないことが多いのです。

 

ですから、一人で泣き叫ぶような涙は、

カウンセリング中はちょっと注意が必要なのです。

 

そういった泣き方をする方は、ねぎらいつつ、

自分の内面に意識が向くように援助をすることが大切です。

 

自分の内面に意識を向けるということは、

悲しみの本来の役割である。

「なぜそんなんに悲しいのか?」

に意識を傾けてもらうということです。

 

また、そういった援助の為には、

泣くのを敢えて我慢してもらったり、

少し客観的に自分を捉えるトレーニング等も役立ちます。

後は、催眠的な関わりをすることも役立ちます。

 

目の前の人がもしわんわん泣いてたら、

今日書いた視点を思い出して下さい。

勿論違う涙の可能性もありますから、

しっかりと目の前の人の今の気持ちを

捉えるのをお忘れなく。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。