『カップルカウンセリングのコツのコツ』

カップルカウンセリングのコツのコツ

ちょっと前のこと。

奥様が悩んでいて、

旦那様が一緒に来てくれて、

カップルカウンセリングが始まりました。

ちなみに、僕はカップルカウンセリング、

正直苦手です。(^^;

だって難しいんだもの。

同時に二人の話を聞いてカウンセリングをするって、

結構大変。

だから家族療法やってる人は、

本当にすげーでございます。

さて、そんなお話はさておき、

カップルカウンセリングでは、

ある原則があります。

それは、

「お互いの意図を汲む。」

ということです。

カップルカウンセリングに来る方は、

互いに意見が違っていたり、

対立しているケースもありますから、

ただお話を聞いているだけでは、

堂々めぐりが起きてしまいます。

その為、この意図を汲むということが

とても大切になるのです。

例えばこんな風に。

「実はね、言ってなかったんだけど、

私本当は引っ越したくなかったの。」

「え?何で?

嫌なら嫌で、最初から言ってくれればいいじゃん!」

「いや、だってほら、あなたあんなに嬉しそうな顔をしてたから言えなくて、、、。」

「そういう問題じゃないだろ。

やっぱり、そういうのは事前に言ってくれないとさ。」

と、こんな会話があったとします。

大体こんなケースでは、

奥さんが言えなくてごめん。

とシュンとしてしまって、

言わないことを旦那様が責めて、

気まずい感じになって終わってしまう

ということが予想できますよね?

さて、ここでカウンセラーの登場です。

今述べた結末にならないように、

「意図」を汲むのがあなたのミッションです。

あなたならどう汲みますか?

ちょっと考えてみてく下さい。

・・・

・・・

・・・

さて、考えましたか?

本当に?(笑)

では、答えでは決してありませんが、

一つの方向性を書いてみましょう。

最初の「本当は、引っ越したくなかったの。」

という所です。

・「こういうことを言うのは、勇気がいりましたね。」

・「本当の気持ちを旦那様に理解して欲しいお気持ちがあるんですね。」

・「旦那様のことを大切に思うが故に、本音を言ったら嫌われそうで言えなかったのですね。」

では、次の「嫌だったら最初から」の所。

・「旦那様として、事前にご相談して欲しかったのですね。」

・「いきなりこういったお話が出て、戸惑ってらっしゃいますね。」

では、「いやだってほら」の所。

・「奥様は、旦那様のその嬉しい顔を台無しにしたくなかったのですね。」

・「奥様としては、自分の気持ちよりも、その時は旦那様の気持ちの方を大切にしたんですね。」

・「言いづらいことを正直にお話くださいましたね。」

・「奥様は、そうやっていつも旦那様の喜ぶ顔を、自分の喜びとして感じてきたのではないですか」

・「そうやっていつも一歩引いて、旦那様をたてようとするお気持ちがあるのですね。」

最後に、「そういう問題じゃないだろ。」
の所です。

・「旦那様として、事前にお互いの気持ちを大切にした選択をしたかったのですね。」

・「奥様の意見も尊重したい思いがあるのですね。」

・「本当は頼って欲しかった思いがおありなんじゃないですか?」

とまぁ、こんな感じで意図を汲むことができます。

このように意図を汲むと、

会話の流れは緩やかに変わってきます。

多くの人は、自分の「意図」を自覚していませんし、

自覚していても「言葉」に出しません。

だから「誤解」が生じて、互いにうまくいかなくなるのです。

しかし、その言葉や行動に込められた意図に気づくことができれば、

お互いに対する「見方」が変わってきます。

「あぁ〜、本当はそう思っていたのね。」

って。

「本当はそういうことだったんだ。」

って。

すると、対立する必要もなくなり、

緩やかに対立は解消されていくのです。

そもそも対立する要因は、

互いの意図を汲めていないから

なのですから。

といことで、

もしカップルカウンセリングのような状況になったら、

互いの意図を汲んでみてくださいね。

あ、ただお互いに仲直りしたい気持ちがないと無理ですからね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。