カウンセリングで課題を上手に出す方法

カウンセリングで課題を出すことが間々あります。

 

その際に、一気に目標は達成できませんから、

どこまでだったら出来るかを一緒に吟味し、

今できることを課題としていく。

 

カウンセリングではそのような視点があり、

僕自身もカウンセリングをする際に、

今の自分に出来るほんとうに小さいことを課題として一緒に考えて出すことがあります。

 

例えば、スーツが苦手で着れないということであれば、

「黒い靴下をはくことから始めましょう。」

といったようにです。

 

ただ、この視点はもちろん今できることを行動レベルでやっていくという視点ではありますが、

今の自分に出来ることをやっていってそれを増やしていくということは、

「限界からスタートする」スタンスだと先生から先日のスーパーバイズで指導を頂き、

「なるほど。確かに…。」と思い、少し反省しました。

 

また、今自分に出来ることではなく、

「今余裕で出来ること。」を設定することも大切ですし、

「やってみて出来そうなことをちょっとずつしていき、瞬発力を伸ばしていく。」

そんな援助の方向性もあります。

 

その瞬発力を伸ばしていく方向性は、例えばある行動の一番最初のアクションだけを取る。

例えば起きることが目標であれば、布団だけとりあえずはがしてみるといったように

ある動作の一番最初の行動をしてもらう。

 

やろうと思ったときに、考える前に最初のアクションだけする癖をつけてもらう。

 

それでやってみて、次の動作を続けてもいいかなと思ったら続ける。

いやちょっと無理だなと思ったらやめる。

 

こういった援助の方向性も一例としてありますよ

と教えて頂いたのでした。

 

スーパーバイズを受ける度にまだまだ視野が狭いなと思うのでした。

 

目標をかみ砕いて、今”余裕で出来ること”をしていく方向性は、

目標から全てが始まっています。

 

こういった目標から逆算する方法と、

とりあえず今できそうな本当に最初の最初のステップをスタートしてみて、

どこまでいけるかの目標は決めずに、

その時々にやりたい所迄やっていくという、

アクションそのものを目的とし、

やる前に考えるのではなく、

やってから考える方法があります。

 

課題を出す時の援助の方向性として、

このように二つの方向性があるのだと、

改めて今回のスーパーバイズでは学ばさせてもらいました。

 

この視点はカウンセリングだけではなく、

他の分野でもきっと役立ちますし、

僕やあなたが何かを行動にうつそうとする時に、

きっと役立と思います。

 

行動するコツは、ハードルが低いうちにやってみること。

ふと思いたった時に、最初のステップだけやってみる。

運動しようと思ったらとりあえず立ってみる。

外に出たいと思ったら、洋服を出す為にクローゼットを開けてみる。

 

やってみてから考えて感じてみる。

 

そんなプロセスもとっても大切だなと、

今回感じましたのでシェアさせて頂きました!

 

あなたも、もし今行動が出来なければやってみて下さいね。

また、もしあなたがカウンセリングをしているのであれば、

今できることではなく、余裕があることを。

そして、

出来ることを少しずつ事前に考えてやってみるのではなく、

やってみて考えてみる。

最初の動きだけやってみる。

 

そんな援助の方向性もありますので、

もしよかったら心の片隅にとめておいてくださいね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。