人が変わる時に、
一気に、大きく変わる事があります。
でも、それは一気に変わったように見えただけで、
それまで沢山の我慢を重ね、
沢山の苦しみを重ねてきて、
沢山自分なりに努力をされてきて、
苦しんでこられた背景がその変化の裏にはあるのです。
だから、
「パッ」と変わったわけでは実はなくって、
飛行機が空に飛び立つ時に、
低空飛行を続けて、
一気に機体を上空へと上げて高度を上げるように、
僕たちは、目の前の人が一気に高度を上げる瞬間を目の当たりにしただけなのだ。
そう。
クライアントはずっと飛んでいたんだ。
ゆっくりと高度を上げながら。
僕たちは、空高く飛び立った時に立ち会っただけなんだ。
だから、
「いやぁ、2ヵ月前の自分が信じられません。」
「本当に先生のおかげです。こんな自分が変わるとは思いませんでした。」
なんて有難い言葉を掛けてもらうこともごくまれにあるけれど、
それは何も僕が何かをしたわけではなく、
ただ高度が上がる時だった。
ただそれだけなのだ。
だから僕は、「ありがとうございます。」と伝えると共に、
「ただ僕は、花開く時に立ち会わせて頂いただけです。」
「水をやり続けてきたのはあなたですし、花って一気に咲くんです。」
と付け加えたのでした。