先日のカウンセリングのスーパーバイズの時です。
クライアントとのやり取りを録音したテープを振り返っていた時、
クライアントが沈黙する場面がありました。
その時に先生から、
「野川さんこの時に何を考えていましたか?」
と聞かれて、
「熟考中だったので、待とうと考えていました。」
「あとは、よく考える方なので「今何を考えていますか?」と聞いて、
整理のお手伝いをしようかなとも考えました。」
と伝えました。
すると先生は、
「沈黙の時は、僕は保証して力づける準備をしています。」
との返答が返ってきました。
いやはや、この視点はなかったですね。
先生は、クライアントのパフォーマンスが上がっている時は、
頭の中に引っ掛けておいて、
タイミングで必ず伝えて力づけるようにしているそうで、
そういえば、僕もよく会話中にそのことを言われたことを思い出しました。
ちなみに、
これは沈黙に限ったことではなく、
クライアントとのやり取りの中に起こること全般です。
また、最初に沈黙の場面でその指摘を受けた理由は、
そのクライアントがもともと考える方だったが、
悩んでいてあまり考えられなくなっていて、
今回少し考える時間が伸びて、
じっくりと間を取れるようになったところを捉えたからです。
ですから以前と比較してパフォーマンスが上がっているという点を
保証して力づけていくことが大切だということだったのです。
ん~。難しい。
例えば、今回の場合、
「たっぷりと時間を使って自分のことを考えられるようになってきましたね。
職場では、なかなか環境上考える時間も持てない部分もあるかと思いますが、
”考える”というのは、○○さんらしさとして重要な部分ではないでしょうか。
少しずつ自分らしさを取り戻しつつありますね。」
といったような力づけが考えられると。
コミュニケーションというのは、
本当に言語だけではなく、
非言語が含まれていて、
その非言語には、
今目の前に表れている反応(表情とか声のトーン等)だけでなく、
同じく目には見えないけれど、
成長している姿が含まれるのだと、
そのように感じたのでした。
言葉+非言語。
非言語=身振り手振り、表情等+成長・リソース・背景・感情。
さて、僕はカウンセリングでどこまで相手を捉えられるだろうか。
そんなことを漠然と感じもした一日でした。