相手をダメだと捉えずに、空回りと捉える。

人と関わる時に、

「○○がないな。」

とか、

「○○が下手だな。」

と感じる時ってありますよね。

 

例えば、この○○には、

・気遣い

・思いやり

・やさしさ

・責任感

・愛情

といったように様々な言葉が入ります。

 

こういうように「○○がないな。」と捉える時、

僕たちは、相手を否定的に見ています。

 

でも、こういった目線で相手を見て関わっていると、

ダメな所を探すゲームが始まりますし、

特に対人援助においては、

こうった否定的な目線で関わるとあまり上手くいきません。

 

そこで、ちょっと視点を変えて、

次のように「○○が出来ない。」ということを捉えてみると、

お役に立つかもしれませんので、今日はその視点をさくっとご紹介です。

 

早速行きましょう。

 

その視点とは、「空回り」です。

 

なぜこの視点が大事かというと、

「○○がない。」と相手を捉える時、

僕たちは相手にその○○する力がないと捉えます。

 

「○○が下手だ。」と捉える時も、

そんなんじゃダメだ。

○○する力がないなと捉えます。

 

つまり両方とも「○○する力がない。」と捉えてしまっているのです。

 

そしてこういう捉え方で人と接すると、

あまり上手くいきません。

例えば、○○に優しさを入れてみましょう。

「優しさがないな。」

「優しさを表現するのが下手だな。」

このように相手から言われたとすると、

あまりいい気分はしませんし、

「いやいや、優しく接したよ!」って反発したくなります。

 

人は、その人なりに優しさを表現しています。

それをやっぱり理解して欲しいのです。

 

しかし、僕たちはそれが自分にとっての定義と違ったりすると、

否定する傾向がありますし、正したくなります。

 

だからこそ、そうならない為に、

「優しさがない。」ではなくて、

「Aさんの優しさが空回りしている。」

と捉えてみてはどうでしょうか。

 

空回りということは、

本人なりに”頑張って表現している”けれど、

その表現方法が上手くいっていなくて、

ちょっとだけ気の毒な感じが入ってきます。

 

すると正そうと捉えるのではなく、

その人なりの優しさや表現なんだなと捉えられやすいですし、

不器用なんだなとみることもできます。

 

そうすると正すのではなく、

協力したい気持ちにもなってきます。

 

だって一生懸命にやっているのに、

空回りしているってちょっと気の毒ですし、

力になりたくなるじゃないですか。

 

ね?

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。