よく「○○をすれば」私の問題は解決しますか?
ということを聞かれることがあります。
○○は、カウンセリングが入るかもしれませんし、
カウンセラーが提示した解決案が入るかもしれません。
いずれにせよ、クライアントにとっては、
○○をすれば、
これさえすれば解決するのだろうか?
という保証が欲しかったり、
これをやれば大丈夫という希望が欲しかったりするわけです。
それも当然のことですよね。
ただ、援助側からするとこれをすれば100%問題が解決する。
なんてことは言えないわけです。
ただそれを「分かりません。」と言ってしまうと、
それはそれで……、なわけです。
そういった時の一つの方向性としては、
「解決するかどうかは保証することが出来ないというのは、ご理解いただけると思うのですが、私が関わった人の中では、○○をした方はよくなっている方が多いですよ。」
というように、保証をせずに経験談を伝えることが出来ます。
また、もう一つの方向性としては、メタファーで応答するという手段があります。
「例えば、風邪って明確な原因がわからないって言われていますよね。だからこれをすれば1回で治るとは言えないですよね。だからお医者さんに行くと、まずは熱を下げたり、咳を抑えたりといったように目立って出ているつらそうな症状から対処をしてくれますよね。そうすると、症状が少しずつおさまってきて、次は鼻水が出るのを改善していきましょうと、次第に楽になってきますよね。
こころのことも似たような所があって、今目立って出ているのは、○○でそれをまずは△△のようにやっていくと楽になっていくと思うんですよね。」
といったように例え話を用いて、
クライアントが取り組みやすいようにしていくというやり方もあります。
勿論この他にも、
その熱意を汲むということもできるでしょうし、
色々な対応方法がありますが、
冒頭の質問をされた時に「分かりません。」といったような態度をすると、
クライアントとしてはなんだか突き放されたように感じてしまいますから、
少しでもその熱意を汲んで、寄り添える形にしていけるといいですね。
