僕たちが誰かの悩みを聞く時というのは、

大抵の場合は、結果を聞かされている。

 

「最近仕事で辛いんです。」

「仕事で上手くいかないことがあって。」

「旦那と喧嘩をしてしまって。」

「酷いことを言われて傷ついた…。」

 

これらもすべて結果です。

 

だから僕たちが次に聞くべきは、

”何があったのか?”

というシンプルなことです。

 

何かがあった結果として「最近仕事が辛いんです。」という言葉を言っているのですから。

 

「最近仕事が辛いと感じるような出来事があったんですか?」と、

出来事と気持ちを紐づけて聴いていきます。

 

そうすれば、具体的に辛いことが出来事レベルで見えてきます。

すると援助がしやすくなります。

 

ただ、上記の質問にもクライアントが答えられない時があります。

「いや、特に何かあったというわけではないんです。」と。

すると僕たちは、困ってしまいます。

 

しかしそんな時は、もう一歩踏み込んで聞いていきます。

 

「仕事の特に何が辛いの?」といった具体的な部分を明確にしたり、

「仕事自体が今きっと全部が辛いと感じていると思いますが、

特に辛いな感じた時のことを教えてもらえますか?」と聞いていきます。

 

このように一歩踏み込んで具体的に聞いていくと、

もう一歩相手を理解することが出来ます。

それがより一歩踏み込んだ共感に繋がります。

そしてそれがより良い援助に繋がります。

 

この一歩を踏めるかどうかというのは、

案外大きいのです。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。