先日のスーパーバイズの時、
ビデオの振り返りをしていました。
その方は、社長と近い位置にいて、
社長のやり方に不満を持っていました。
表情からは怒りや不満と共に、悲しみがありました。
普段の自分の椅子と、社長の椅子の二つが置かれ、
その方は、社長に対して普段しているやり方で、
その思いを言葉にしていました。
語られる内容は不満であり、
そして社長の席にすわり、社長になってみて、
語る内容は、とても社長の気持ちを汲むものでした。
その時、僕はちょっと疑問に思いました。
「なんで、そんなに不満を持ちながら社長の気持ちをそこまでわかるのだろうか?」と。
振り返ってみるとこういうことはよくあるのだろうと思います。
不満を抱えながら、心のそこでは相手のことをよくわかっていて、
嫌いになられない。
というよりも相手に対して好意を持っているということです。
この方もきっとそうだったのだろうと思います。
それは、徐々に発言の内容が社長に対して共感的な内容へと変化していったことと、
それに対する自分の気持ちが出て来ていたからです。
勿論、僕はその時にはそういったことには気づけず、
先生の指導で気づいたわけですが、
人の気持ちがものの見事に変化していく様子を垣間見た気がしました。
さて、なぜこのお話に関して書いているのかというと、
人の気持ちは絶えず変化してるということです。
それは、お話を聞いている時も同じです。
例えば、悲しいけれど怒りがあったり、
不安だけれど、前に進みたい気持ちがあったり、
好きだけれど、失望している気持ちもあったりといったように、
「同時に」いろんな気持ちが湧き上がっているのです。
その刻々と変化する気持ちに対して、
僕たちは気づき、受け止め、丁寧に言葉を掛けていく。
そんな関わり方が大切なのです。
そしてこういうスーパーバイズで痛感することは、
結局は「”今”相手の心の中で”何が”起きているのか?」を、
しっかり捉えようとすることの大切さなのです。
やっぱり行きつく先は、たった一人の人を如何に理解するのかなのです。
日々精進ですね。
