講座をしていると、
時々このような話を聞きます。
「話を聞いている時に、ついつい自分の話をしてしまう。」と。
人が自分の話をしてしまう時というのは、
意識が相手から離れて、
自分の気持ちや思考に行ってしまっていることが多いのです。
つまり、相手の話を聞きながら
「次は何を言おうかな。」
「それはこうした方がいいだろ。」
「いやいや違うでしょ。」
といったように、自分の考えや気持ちに意識がいっており、
相手から意識が離れてしまっている状態です。
ですから、ついつい自分語りをしてしまうという方は、
意識を自分から再び相手に傾け直すというプロセスが大切です。
そこで必須になる技術がペーシングです。
ペーシングとは、相手の非言語(呼吸・声のトーン・表情・状態等)と
自分の非言語を合わせてみるというテクニックです。
※より詳しくはこちらの記事をご覧ください。
なぜこれが有効かというと、
ペーシングをすることにより、
意識を自分から相手に向けなおすことが出来るからです。
相手の非言語と自分の非言語を合わせるには、
どうしても意識を相手に向けないといけません。
相手に意識を向けないと、
そういった相手の非言語に気づくことが出来ず、
相手に合わせることが出来ません。
また、ペーシングでは呼吸なども合わせていきますから、
そうすると自分のペースで聞かずに、
相手のペースに合わせて聞くことが出来ます。
そして、その相手に呼吸などを合わせていく過程で、
”間”がわかってきます。
すると、自分のペースで聞くことも減ってきて、
相手の間で話を聞くことが出来ますから、
自分の気持ちを言うにも、
相手のタイミングで上手に伝えられるようになります。