相手をねぎらうというのは、

カウンセリングではとても大切です。

 

というのも、

カウンセリングに来る方の多くは、

感情的なわだかまりを抱えていたり、

傷ついてお越しいただくからです。

 

感情のわだかまりというのは、

感情がつもりも積もっていたり、

様々な感情がこんがらがっていて、

つまってしまっている状態です。

 

さて、

ねぎらいは、その”感情のわだかまり”や”傷つき”に声を掛けます。

 

「そんな中でよくやってこられましたね。」

「人に見せない涙を沢山流してこられましたね。」

「○○さんの人生を思うと、

苦しいけれどそうやって生きるしか道はなかったですよね。

他の道なんて選べなかった。知らなったのですから。」

 

といったように相手をねぎらうことで、

相手が抱えている感情のわだかまりや傷つきを少しずつ癒していくお手伝いをするのです。

 

一昨日の心理ケアカウンセラー資格認定講座では、

この”ねぎらい”のトレーニングを行いました。

 

この日は、ちょっとだけ特殊な方向性で、

トレーニングを行いました。

 

というのも、

「もっと気持ちを込めて言葉にしたい。」

というお話が出たので、

ねぎらい全体のトレーニングではなく、

相手から受け取った気持ちをもとに、

自分の中で湧き上がってくる気持ちを

心を込めて相手に言葉届けるトレーニングにしたのです。

 

ねぎらいは、言葉の形だけ揃えても相手に届きませんからね。

大切なテーマのトレーニングとなりました。

 

さて、何をしてもらったのかというと、

ロールプレイを通して、

クライアントが話した話を聞いて受け取った気持ちを

言葉に出す前にしっかりと感じてもらうようにしました。

 

そして、十分に感じて何か言いたくなったら、

言葉の表現などは一切気にせずに相手に伝えてもらいました。

 

何度か繰り返していくと、

ちょっとずつ慣れてきたようで、

最初に比べてだいぶ言葉に気持ちが乗るようになっていました。

 

なかなか気持ちが沸き上がらない場合は、

エンプティチェアを用いて、

目の前にクライアントが座っているとイメージしてもらい、

僕がクライアントが頑張っていることや、

それゆえ苦しかったことなどを言語化して、

イメージしやすいように誘導をしたりしながら、

トレーニングを行っていきました。

 

こういうトレーニングをしていると、

援助側の心の癖が出る時があります。

 

その方も、

ある癖が出ていたので、

それを修正する取り組みも少ししながら、

労いの言葉のバリエーションを増やすトレーニングや、

沈黙になれるトレーニングなどをしながら、

トレーニングを終えていきました。

 

この日は、再受講でトレーニングを行っていきましたが、

カウンセリングというのは、

一朝一夕で身につくものではありませんので、

繰り返し練習することが大切です。

 

頭でいくら学んでも、

現実の場面は、

プレッシャーを感じることもありますし、

クライアントの気持ちは刻一刻と変化します。

想定外のことばかりおきますし、

臨機応変に、

どっしりと対応をしていくことが大切です。

 

その為には、

やはり経験を通して、

体得していくことが必要なのだと、

そのように感じます。

 

カウンセリングを学びたい方がいたら、

是非お越しくださいね。

 

心理ケアカウンセラー資格認定講座、次回は9月よりスタートです!

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。