カウンセリングトレーニング

カウンセリングというのは、

スポーツに似ているなというのを最近感じます。

 

スポーツって理論を頭に入れても、

最初って十中八九 体がその通りに動かないじゃないですか。

つまり「頭」で分かっても「体」がついてこない状態です。

 

カウンセリングも同じで、

理論を頭に詰めても、

実際に「体」がついてこないことが殆どです。

 

例えば、質問は相手に負担を掛けるからケア(受容・共感・ねぎらい)が大切と

頭でわかっていても、

実際に相談の場面で話を聞くと、

ついつい質問ばかりしてしまう。

 

そんなことってざらにあるのです。

 

これは本当にスポーツ習得の過程と同じです。

繰り返し頭で理解していることを

体を使って学ばなければ身に付きません。

 

つまり実践を通して体に染み込ませながら、

頭で理解したことを体で体現していくことが必要なのです。

 

ただカウンセリングではテニスのように素振りをすることはなかなか難しい。

だからこそ仲間内やセミナーに出て素振りの場面を作っていくことが大切なのですが、

なかなかそういう場所もありませんし、お金がかかります。

 

そこで最近僕がやっているトレーニングは、

兎に角、言葉にするというトレーニングをしています。

youtubeなどでカウンセリングやコーチングの動画を探して、

自分だったらこう聞く、こう伝えるというのを言葉に出してやっています。

 

その際に一つテーマを決めてやります。

 

「質問とケア」、「ねぎらい」、「質問」、「非言語」といったように。

 

なぜこんなことをしているかというと、

素振りをしたいからです。

カウンセリングにおいての素振りの一つは、

実際に捉えて、捉えたことを言葉に出すことだからです。

 

これまで僕はノートに次はこう言おうとか、

振り返ることが多かったのですが、

そうすると言葉にする時に思い出すプロセスが入り、

次の展開を頭の中で探したりして、

目の前の人が見えなくなりますし、

考えた言葉というのは、

前回に思いつかなかった言葉や、

普段いう言葉と離れていることが殆どです。

 

ですから言い慣れていません。

 

その為まごつきますし、

思い出す時間も勿体ないですし、

あまり上手くいかないこともあったので、

ここ最近変えているのです。

 

一度でも言葉に出してみるとちょっと違います。

2度出すとさらに違ってきます。

 

ただ、何度も何度も言葉に出すことはあまり有効ではありません。

というのも暗唱になってしまうからです。

 

ですから、そこで大切になってくることは、

口に出した言葉を自分のものにするということです。

 

自分のものにするためには、どのような意図で伝えたのかを意識して、

より相手に伝わりやすい形に変えていくことが必要です。

 

そうすると、

言葉を発する際に、

相手のどこを捉えてどこに対して、

どのように言葉を掛けていったのかが腑に落ちます。

 

すると言葉が自分のものになっていきます。
(勿論、しっくりするまで言葉にすることが大切です。)

 

暗唱にはこのプロセスがありませんから、

何度も繰り返してもあまり意味はありません。

 

ただ、このプロセスが入れば、

口にする言葉は違ったとしても、

相手に類似する言葉が出てきた時に

スムーズに言葉にすることが出来るようになります。

 

また、動画を見ながら振り返るもう一つの目的は、

瞬発力を鍛えることです。

 

色々な人が映っている動画を見ながら、

この瞬間はこうも言える。

こうも捉えられる。

こういう気持ちが出ている。

といったことを言葉に出していくことで、

その場で反応出来るようにしています。

 

ただこれが難しいのです。(汗)

 

でもこれもトレーニングと思って、

出来る時にコツコツやっています。

 

兎に角体を使うこと、

実戦形式に近い形でやること。

 

これを重視しながらカウンセリングの筋力(?)を鍛えています。

 

ちょっと地味なトレーニングですが、

きっと力がついていきますので、

物好きの方(?)は、是非やってみてくださいね。

 

ただし、効果は保証は出来かねます。(笑)

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。