最近は、解決志向アプローチの質問を学んでいます。
自分には、思いつかないような質問ばかりで参考になりますし、
カウンセリングの場面でも実際に用いることも多くあります。
質問力を増やしていくと、
相手が自ら考えてくれる時間が増え、
相手の内にあるものを引き出すことが出来るので、
援助側の負担も減ると同時に、
何となくですが相手の力をより信じれるようになる気がします。
ということで、今日はその解決志向の質問を二つご紹介していきます。
もし○○が出来るようになるとあなたの生活で何が違ってきますか?
解決志向アプローチは、
そもそも解決を志向するアプローチですから、
(字のままですね。汗)
問題志向ではないわけです。
ですので、解決のリソース(長所など)は相手が持っていて、
その解決は解決した先をイメージすることで、
そのイメージの中から得られるという考え方も持っています。
ですからこういった質問が出てくるのです。
ただ、解決した姿というのは例外に当たりますから、
ご本人からしたら想像できない場合も多くありますから、
関係性をしっかりと築いた上で質問をしていくことが大切です。
では、実際に僕が使った例を交えてご説明していきましょう。
詳しくは説明できませんので、前後の文脈は気にしないでください。汗
※催眠療法的なワークをしています。
CL「自分の中で芯がまっすぐになったような感じがします。」
私「そういう感覚(自信)でこれからの人生を歩めたら、あなたの人生はこれからどうなっていくでしょうか?何が違ってくるでしょうか?」
CL「自分を認めながら歩んでいける。ゆっくり地に足をつけて。」
このように「もし○○が出来たらあなたの生活はどのように違ってきますか?」
といったように、それを手にした先の変化を具体的に聞いていきます。
質問で「違い」を聞いていくのは、
この違いの中に解決の糸口があると解決志向アプローチでは考えているからです。
例えば、今回「自分の芯がまっすぐになったようになる」と、
「自分を認めることが出来る」と答えてくれました。
でもこれはまだ曖昧ですよね。
ですから、解決志向アプローチはさらに突っ込んで行動レベルを聞いていきます。
例えば、「どんな瞬間にあなたは、自分を認め始めているなと気づき始めると思いますか?」
といったようにさらに詳しく聞いていきます。
これを聞くのも話を抽象的で終わらせずに、行動レベルを聞いていく為です。
これで例えば、「嫌な思い出を思い出す瞬間がへったと気づいた時。」と答えたとします。
すると解決志向アプローチでは、
「その嫌な思い出を思い出す代わに、どんなことをあなた思い出している、もしくは考えていることに気づくと思いますか?」
といったような否定形を肯定系へと直して質問をします。
そして例えば、
「自分に対して、そんな時もあるなと心の中で言っているような気がします。」
と相手が答えれば、それはどんな声の調子で言っていますか?
といったことを聞いた上で、
ではそれをその声のトーンで○○の場面で言ってみることから
始めてみるのはいかがでしょうか?
といったように課題につなげることがあります。
ただ実際に僕がしたアプローチは、次のようなものです。
○○をする為に必要な初めの一歩は何ですか?
これが二つ目の質問ですと書きたかったのですが、
色々と質問が既に出ているので、実際に僕がした解決志向アプローチの質問です。
CL「自分を認めながら歩んでいける。ゆっくり地に足をつけて。」
私「そうですね。そして地に足をつけて自分を大事にして進む為の小さな本当に小さな一歩としてやってみたいことはありますか?」
という質問です。
答えはちょっと個人的なことでしたので伏せますが、
具体的な答えが出てきました。
それで次回はそれをしていきましょうとして課題を出したのでした。
この質問は、ある程度元気になってきたら有効な質問です。
心のエネルギーが落ちていたり、
感情のわだかまりが強い状態ですと、
殆どの場合応えられません。
ですから、時期を見計らっていく必要があるのです。
ちなみにこの解決志向アプローチの質問は沢山のバリエーションがあり、
先程の「もし○○をしたらあなたの生活で何が違っていると思う?」
というものも実は様々なバリエーションがあります。
例えば、
「自分を認め始めたとしたら、○○さん(重要な他者)はどんなことからあなたがそのように自分を認め始めたと気づくと思う?」
「自分を認め始めたことに○○さんが気づいたとしたら、○○さんは今までと違うどんな反応をすると思う?」
「そういう反応を○○さんがしたとしたら、あなたはこれまでと違ったどんな反応をすると思う?」
「あなたが自分を認め始めると、○○さんとの間で何が違ってくると思いますか?」
こういったように関係性を使って質問をするバリエーションなど様々なものがあります。
質問は、コミュニケーションにおいてとても大切ですから、
もしお時間があったら解決志向アプローチの本を読んでみてくださいね。
