カウンセリングをしていて、

話は沢山してくれるのですが、

なんだか掴み所がない感じる時があります。

 

例えば相談内容として

「ダイエットをしたい。」ということを相手が語ったとしましょう。

 

この「ダイエットをしたい。」が相手の”主訴”になるわけです。

※主訴とは、カウンセリングで相手が訴えるメインのものと考えてください。

 

それで、主訴を聞けたので「ではどうダイエットしましょうか。」

にはカウンセリングはならないわけです。

 

これで、ではダイエットしましょうとなると、

カウンセリングは専門外になりますので、

カウンセラーではなくてフィットネストレーナーを紹介しますよ。

なんてよくわからない流れになってしまいますから、

まずは、その主訴の背景にある問題を聞くわけです。

 

ここでいう問題とは、

「何が一番嫌なのか。」

「何に一番困っているのか。」

といったものです。

 

この嫌なことや困っていることがあるから、

これを変えたい/改善したいという主訴が出てくるわけですから、

その背景を色々な角度から聞いていくわけです。

 

例えば、

・ダイエットをしたくなった経緯

・ダイエットをしようと思った出来事

・ダイエットをすることでどういう状態になりたいのか?

・ダイエットが出来ないと困ることは何か?

・家族や環境要因はあるのか?

といったようなことを様々な側面から聞いてきます。

 

するとその方のダイエットをしたくなった人生のストーリーが見えてきます。

 

するとすると、援助がしやすくなりますし、

より共感的に聴けるようになります。

 

でもカウンセリングをしていると、

主訴は語ってくれるけれど、

なぜそれを改善したいのか?

ということを明確に言葉にしてくれないケースや、

そこをうまく聞けてない時があります。

 

そういった時、

確かに困っているけれど、

なんか掴み所がないんだよな。

とか

○○したいのは分かった。(主訴)

けどそれで具体的に何に困っているの?

という疑問がわいてきたり、

援助の方向性に困ってしまう時があります。

 

ですから、カウンセリングをする時は、

主訴を聞くだけではなく、

その背景にある困っていることや、

それをしたくなった動機なども理解するようにするのです。

 

これがわかると例えば、

・今お付き合いしている彼によりかわいい自分を見てもらいたい。
いつもつんけんしちゃうし、もっとかわいらしくなりたいけど、
何をしたらいいか分からないから、とりあえず痩せたい。

・今よりも自分を好きになりたい。でも、今は太っているから好きになれない。

・もうこれ以上「太っているね。」と馬鹿にされたくない。

といった困っていることや避けたいことがわかり、

その人の動機が分かります。

 

すると、ではその為に心の面で出来ることは…

といったようなサポートが浮かびやすくなってきます。

 

僕もそうですが、

カウンセリングがなんか上手くいかないなという時は、

この主訴は聞けているけれど、

ちゃんと問題(困っていることや、それがあることで一番嫌なこと。)を

理解しているかな?

改善したいと思った”本人の動機”を理解しているかな?

と振り返るタイミングです。

 

僕もそうですが、

ついつい相手の主訴の「○○したい。よくなりたい。」という言葉を

すぐに受け止めて、

じゃ~その○○するためには…。よくなる為には…。

なんて考えてしまう時があります。

 

そうではなく、じっくりとまずは相手の訴えと、

困っていることを聞いていきましょう。

 

カウンセリングでの基本ですが、

この前改めてそれに気づかせて頂いたのでした。

 

いやはや、まだまだ未熟なのでした。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。