「我慢。」

 

我慢できたことが我慢できなくなってくる。

気持ちを表現してはいけない。

そんな無言の圧力がある環境で育ち、

どう自分の気持ちと付き合ったらいいのかわからない。

 

確かにあるのは、この心の悲しみ。

ふとした瞬間に、ひとりでに涙が流れてくる。

 

それは、とても役立つ一方で、

僕たちを時にとても苦しめる。

 

我慢を十分に覚えたら、

今度はきっと涙を流す番なんだ。

 

「すべきこと。」

 

それを突き詰めてきた方は、

自分が何を”したい”かの基準ではなく、

”何が正しいか”、”何をすべきか”を基準に、

この世界を生き抜いてきた。

 

だからこそ、自分がどう”したい”のか分からない。

 

今この時、この瞬間に躓いているのは、

”すべきこと”じゃなくて、

そろそろ”したい”ことを土台にしていこうよと、

きっと人生がつついているからなんだ。

 

「重荷。」

 

あるカップルは、

奥さんが重荷を負いすぎていて、

旦那さんがそれに気づいていなかった。

 

ずっと一人で背負ってきたその重荷を、

一緒に分かち合う、

きっとそんな時期なんだ。

 

だからこそ躓いたのだ。

その苦しみを共に分かち合い、

支えられる喜びを、

支える喜びを、

その身に感じるその為に。

 

「勇気。」

 

あと必要なのは、踏み出す一歩。

まだ準備が出来ていない。

まだやっぱりダメなんだ。

まだ十分じゃない。

 

そして準備を沢山するけれど、

準備はもう十分に出来ている。

 

だから、あとはそれを飛び越えるほんのちょっとの勇気を

その身に宿すだけ。

ただ、それだけなんだ。

 

「”躓き”と”時期”」

 

僕たちが躓くのは、

これまでの生き方を少し変える時期であることが多い。

 

そして、その躓き方は、

今のあなたでしか躓けないことなのだ。

 

勿論、躓きに過度に意味を持たせる必要はない。

 

だけれど、苦しい時。

 

僕たちは少しだけその足を止めて、

少しだけその躓いている意味を、

何がそんなに苦しいのかを、

何が今本当に必要なのかを、

きっと理解する必要があるのだ。

 

沢山の人の話を聞いてきて、

そう感じるのでした。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。