「気持ちに気づいていない方にはどうしたらいいんでしょうか?
例えば、悲しいように見えるがご本人は悲しいとは言葉に出さないという方がいたとしますよね。
そういった方に対して「悲しいんですよね。」という言葉は言ってもいいんですか?」
という質問が受講生から先日来ました。
この答えは基本的には「NO」です。
というのも本人が悲しいと認識していない時に、
「悲しいんですよね」という言葉は決めつけになってしまうからです。
決めつけになると相手を傷つけてしまいます。
これは怒っているように見える人に「怒っていますよね。」と伝えて、
余計に怒らせてしまうのと同様です。
ですから
「~のような状況にあってしまうと悲しみを抱える方が多くいらっしゃるのですが、何か思い当たるでしょうか?」
「話を聞いていて、なんだか悲しそうにも見えたのですが…。」
「話を聞いていると、気のせいかもしれませんがなんだか胸が締め付けられるような感じがしたのですが、大丈夫でしょうか?」
「そんなこと言われたら傷つくと思うのですが、大丈夫でしたか?」
といったように間接的にアプローチしていくことも出来ますが、
そもそも悲しいのを見せないようにしている”意図”や、
その悲しみに気づかないことによるメリットがありますから、
その意図を汲んでコミュニケーションをしていくことの方が、
もっと大切です。
また、悲しいと相手に認めてもらい、
その悲しみを感じてもらうことで、
どのような援助をしたいのかということも、
さらに大切なポイントとなります。
つまりコミュニケーションは意図ありきなのです。
