昨日は、心理ケアカウンセラー資格認定講座でした。

昨日は明確化と焦点化の技術トレーニングを行いました。

 

明確化とは、端的にいうとより具体的に相手の話しを聞いていくスキルです。

相手が話す内容というのは、心理的な現実ですから、

具体的にどの内容がどのような意味を指しているのか、

どのようなやり取りのことを指しているのかを、

より具体的に聞いていくスキルが明確化です。

 

一方で焦点化は、これまた端的に言うとカウンセリングで

取り組みたいテーマを一つに絞るプロセスのことです。

 

悩みを聴いていると、

色々と相談内容が出てくることがあります。

例えば家族関係の話から、恋愛の話、仕事の話といったように、

色々な話が出て来て、その中で色々なテーマが出てくる。

 

そんなことがよくありますが、

一気に全部解決することはできませんから、

原則一つにテーマを絞る必要があるのです。

 

このカウンセリング中に相手の最も取り組みたいテーマに絞るプロセスを、

焦点化といいます。

 

昨日は、この「明確化」と「焦点化」を引き続きトレーニングしましたが、

「明確化」のプロセスは慣れないと案外に難しいものです。

 

例えば昨日のロールプレイで、

「人間関係が上手くいかないんです。」

といった悩みを明確化で紐解いてもらう練習を行いました。

 

ポイントとなるのは、人間関係の何に”具体的に”困っていて、

それをどうしていきたいのかです。

 

その為、話をより具体的に聞いていき、

そもそも人間関係とはどういった意味で使っているのか?

などを紐解いていく必要があるのです。

 

受講生は、一つ一つそういったことを明確化の質問で、

丁寧に紐解いていきましたが、

一つだけ聞き逃していたことがありました。

 

それは「自分の気持を伝えたんですけど。」といった場面です。

 

設定の説明は省かせて頂きますが、

今回のデモで大切になってくるのは、

この「どのように伝えたのか」の部分だったのです。

 

そのやり取りが大切でしたが、

「そうなんだ。自分の気持を伝えたんだ。」と、

納得してしまったのです。

 

こういうことって日常生活で結構ありますよね。

それはどういうことかというと、

”どのように伝えたのか”というHOWの部分が抜けたまま、

会話が成り立ってしまうことです。

 

日常生活では問題ありませんが、

カウンセリングでは具体的にやり取りを明らかにして、

どのような心の癖をその人が持っていて、

どのようなコミュニケーションパターンを繰り返しているのか、

といったことを理解することも大切ですから、

この何が起きたのか?というWhat と、

どのようにそれをしたのか?というHowが大切になってくるのです。

 

その為、明確化ではWhat とHowを大切にし、

明らかにしていくのです。

 

昨日はこのWhat とHow を明らかにし、

相手の問題の焦点を絞っていく、

そしてカウンセリングのゴールを設定していく、

そんなトレーニングを行いました。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。