どこまでが自分勝手で、
どこまでが自分を大切にすることなのか?
こういったことの切り分けは、
実はカウンセリングにおいてとても大切です。
そもそも自分勝手と、自分を大切にするという区別がついてないケースがよくあります。
そもそも「自分勝手」というのは、
自分の利益だけを考えて行動するということです。
つまり自分だけが見えている状態です。
その為、他の人のことは気にせず、
周りの人を自分の利益の為に利用することもありますから、
「自分さえよければいい。」という状態が自分勝手です。
その為、結果的に周りに迷惑をかけ、
自己中心的と周りから見られることがほとんどです。
一方で自分を大切にするとは、
その時々の自分の気持に気づいて、
その気持ちに従って行動をし、
且つその行動の結果を人のせいにせず、
自分で責任とるということです。
自分勝手な行動は、
自分で好きでその行動をしたにも関わらず、
他人を責めたりすることがあり、
自分で自ら行動の責任を取らないことがあります。
一方で、自分を大切にする行動はそのようなことはありません。
また、自分を大切するという選択は、
自分の好きなことをするという選択だけでなく、
自分が豊かになる方を選択することも含まれます。
その為、必ずしも好きなことばかりをするわけではなく、
目線も自分だけではなく人に向かうことが良くあります。
例えば電車に乗っていて、自分が疲れていても、
困っているおじいちゃんに席を譲ってあげる。
そんな行動も自分の思いやりの心を気持を大切にし、
心豊かになる選択につながっていくことがあります。
一方自分勝手な方は、
自分の疲れている状態ばかりに目が向いて、
例え気づいたとしても、
自分だけ座れてればいいやと、
自分の利益だけを優先します。
また、自分を大切にするとは、
「あ~したいこうしたい」という、
生理的な欲求などを本心としては捉えません。
なぜなら生理的な欲求と気持ちとは別物だからです。
例えば、美味しいものを食べたい。
そんな生理的な欲求は多くの人が持っているでしょう。
でも、それにずっと従っていったら、
ブクブクと太っていってしまい不健康にもなってしまい、
お金が沢山かかってしまい、結果的に生活が苦しくなってしまいます。
すると自分を結果的に苦しめてしまい、
心に余裕がなくなり、生理状態の変化(体重の変化や結構面の悪化)により、
身体面でも不調が出てくることが考えられます。
これは決して”心が豊かになった”とは言えませんよね。
このように「自分勝手」と「自分を大切にする」ことは、
大きな違いがあるのです。
多くの人は、心のどこかではこういったことをわかっていますが、
悩んでいたりすると、そういった境界が曖昧になり、
そもそも自分を大切にするということがよくわからなくなっていて、
自分勝手と勘違いしている場合がありますから、
その区分けのお手伝いをすることも、
大切な援助になることがあるのです。
例えば、「その行動は自分を大切にできた行動ですよね。というのも…。」
といったように。
勿論、出来てないと指摘したり、
責めている印象を持たせないような関わり方が大切です。