寂しさを感じるのは、
確かな繋がりを感じて、
安心したいからです。
人は心が不安定な時に寂しくなったり、
大切な誰かが亡くなった時に寂しく感じたり、
異国の地で一人になった時に寂しくなったりしますが、
どれもやはり『繋がり』を感じたい気持ちの表れです。
繋がりを感じることが出来れば、
つまりまた会う事が出来れば、
また一緒に過ごす事が出来れば人は安心することができますよね。
ですから、寂しさは繋がりを感じて自分を安心させたい表れと言えます。
また、会って一緒に過ごすことで、
あの喜びや安心感や愛情・温もりなどを感じたい。
そんな気持ちも寂しさにはあるのです。
時折寂しくなるのは、
心が安心したい証拠であり、
誰かとつなっがていたい表れでもあるのです。
カウンセリングをしていると、
どうしようもない程の寂しさを抱える方がいらっしゃることがあります。
とにかく誰かといなければ落ち着かなかったり、
理由はわからないけれど、一人になると急に涙が出たり、
急に寂しさに襲われて、何かしていないと気が済まないなどです。
もしあなたがこういった寂しい気持ちを抱える方の相談に乗る時に、
助けになる二つの視点と対処方法を今日は簡略版ですが、
ご紹介していきます。
さて、こういった寂しさの対処方法の入り口は、大きく分けて二つあります。
1.本人に寂しさを語ってもらって受け止める。
2.援助者側がその寂しさを汲んでねぎらう。
この二つです。
1番目の本人に寂しさを語ってもらうということは、
「寂しい気持ちを話してください。」と働きかけることではなく、
自然とその思いを聴くという意味です。
人は話をすることでだいぶ気持ちが整理されます。
話していくうちに自分の気持を受け止められるようになることも多くあります。
ですから、誰かに話をして受け止めること自体も意味があるのです。
次に2番目ですが、これは援助側が積極的に
相手の寂しい気持ちを汲み、その気持ちをねぎらう言葉を掛けることです。
自分でその気持ちに気づいていたとしても、
その気持ちを労われない方がも多いですから、
援助者側が代わりに汲んでその気持ちをねぎらうのです。
ただこの二つも一時的なもの(入口)でしかありません。
というのも援助者はいつもその方に寄り添うことはできないからです。
ですから最終的には本人が自分で自分の寂しさを受け止められるように
援助をしていくことが大切なのです。
自分で自分の寂しさを受け止められるようにするということは、
援助者側がしていたことを
自分で出来るようになるということを意味しています。
1であれば、自分で受け止めることを。
2であれば、自分でその寂しい想いを汲みねぎらってあげる。(分かってあげる)
ということです。
そうしていかないと、
ずっとあなたが必要になってしまい、
その関係は依存的な関係になってしまうのです。
ですから、自立した関係になる為にも、
一時羽休めというような形で相談の場所を使っていただき、
少しずつ自分で自分を分かってあげられるように、
自分が自分の寂しさに寄り添えるように援助していくことが大切なのです。