共感力を鍛えるトレーニング。

共感力を鍛えるトレーニング。

「共感とは、あたかも相手の世界で起きている感情を自分のことのように感じること。」です。

この共感は話を聞く上では、とっても大切だとされています。

 

でも話を聞いていて共感できないことって沢山ありますよね。

「なんでそんなに怒っているのかが理解できない。」

「なぜそんなに悲しかったのかがわからない。」

といった時もあるものです。

 

こういった時は、相手の世界で何が起きているのかが理解できず、

知らぬ間に心の距離が出来てしまって、

共感することがなかなか難しいものです。

 

では、どのようにどうすればいいんでしょう?

それにはまずは相手を理解しようとすることが大切です。

 

そして、その理解しようとする過程で、

あぁ~○○という事情でそういう▲▲という思いがあって、

◇◇という感情になったのか!

 

ということが分かれば、共感もしやすくなります。

そしてその為には、次の3つを理解することが大切です。

 

1.相手の事情(出来事・状況)

2.その事情の背景(思い・願い・価値観・背景など)

3.そこで生じた感情

 

この3つです。

 

では、この3つを具体的に一つ一つ見ていきながら、

どのようすれば共感力を鍛えることが出来るのか、

そのトレーニング方法をも交えてご紹介していきます。

1.相手の事情(出来事・状況)を把握する。

相手を理解する時に僕たちがまずすることは、

相手に何が起こったのかという状況や出来事を把握することです。

 

「何があったの?」

「どういった状況だったの?」

「もう少し詳しく何が起きたか教えてくれるかな?」

 

といったような質問を通して、僕たちは相手がどんな状況で、

何が起こったのかを理解しようとしますよね。

 

共感力を鍛える時もこの視点が欠かせません。

どのような状況だったのか、

どのような出来事だったのかを把握することはとっても大切なのです。

 

ただこの時、僕たちは事情を把握しようと尋問みたいになる時がありますから、

注意が必要です。

 

実際にお話を聞く時は、ある程度詳しく聞くことも大切ですが、

今回は一人でもできるトレーニング方法をご紹介していきますので、

実際に相手の話を聞いた時のことを思い出しながら取り組んでみて下さいね。

 

『トレーニング❶ 状況・場面を想像する。』

 

まず最初のトレーニングは、相手の状況や場面を想像することです。

想像する時は、抽象的な状況や場面ではなく具体的なものにすることがコツです。

 

では早速やってみましょう。

 

・相手はどんな状況にいたのでしょう?

・その具体的な場面を想像して下さい。

(抽象的な出来事ではなくて、具体的な場面を想像してみて下さい。)

・相手はどこにいたでしょうか?

・他に周りは誰がいたでしょうか?

・相手に具体的に何が起きたでしょうか?

・何て言われたのでしょう?

・そして相手はなんと反応したでしょうか?

ビデオでそのシーンを見るように想像してみて下さい。

それをメモしていきましょう。

※上記のすべてを把握できてない時も勿論ありますから、想像しながら掛ける範囲で書いてみて下さいね。

2.背景(思い・願い・価値観)を想像する。

次に共感する上で欠かせないことは、相手の背景を想像するということです。

 

どんな思いを持ってその行動をしていたのか、

相手が大切にしたかったのは何なのか、

相手はどんな期待を抱いていたのか、

どんな事情があってそんな行動をしたのか?

といったようにその人の背景や思い・願い・大切にしている価値観などに

思いを馳せる事です。

 

そうやって思いを馳せていく過程で、

相手が大切にしているもの・大切にしたかった思い。

その行動の理由や、その行動を通して得たかったもの、

認め、受け入れて欲しかった思い、

本当はこうしたかったという願いなどが見えてきます。

 

『トレーニング❷ 背景を想像する。』

 

さてトレーニング❶で、状況や出来事を想像できたら、

今度は、その状況や出来事の渦中にいる相手をそのまま想像しながら、

次のよう背景を想像してみましょう。

 

・相手のその行動の裏には、どんな思いがあったでしょうか?

・相手はどんなことを相手や自分に期待していたでしょうか?

・その期待は叶ったでしょうか?それとも叶わなかったでしょうか?

・相手はどんな一日でしたでしょうか?

・相手はその日はどんな体調だったでしょうか?

・相手にはそのように行動するどんな事情があったでしょうか?

・相手はその時本当はどうしたかったでしょうか?

想像上の答えでも構いません。書ける範囲で書いてみて下さい。

大切なのは、相手に思いを馳せるということなのですから。

3.どんな感情が湧き上がってきたかを想像する。

最後に大切なことは、どんな感情が湧き上がってきたかを理解することです。

そういった出来事が起きて(❶)、そういった背景(❷)があって、

どのような感情が相手には湧き上がってきたでしょうか?

想像してみて下さい。

 

相手は感情を言葉で伝えてくれない時がありますから、

その時は想像してみましょう。

 

❶と❷を踏まえて、相手になったつもりで想像して感じてみると効果的です。

 

『トレーニング❸ 感情を想像する。』

 

リラックスできる姿勢になりましょう。

そして目を閉じて、ゆっくりと深呼吸を2・3回してください。

少しいつもよりリラックスできたら、

❶でイメージしたあの出来を目の前の相手が体験している場面を想像して下さい。

それはどんな出来事だったでしょうか。

具体的にビデオでみるようにイメージして下さい。

 

想像が出来たら、目の前の相手の❷の背景や思いを想像して下さい。

その場面で、相手が願っていたことや、期待していたこと、

どんな事情や背景があったかをリアルにイメージしてみましょう。

 

感情が想像できてない場合は、手順1へ。

感情が想像できている場合は、手順2へ。

 

【手順1】

十分にイメージができたら、相手にどんな気持ちがありそうか想像してみましょう。

「相手はきっとこんな感情だったんじゃないか。」といったように、

相手の感情を汲んでみましょう。

 

【手順2】

十分にイメージができたら、

その出来事を体験している相手の中にすーっと入っていって、

あたかもあなたが相手になったつもりなって、その気持ちを感じて下さい。
※相手になってみることにちょっとでも抵抗がったり、嫌な感じがする時は、無理せずに相手になってずに『例』の所の質問に答えてみて下さいね。

・どんな感じがするでしょうか?

・どんな感情でしょうか?

十分に感じたら、感情の対象を感じてみましょう。

『例』

怒っているとしたら何に怒っているでしょうか?

相手に怒っているでしょうか?自分に怒っているでしょうか?

 

悲しいとしたら何が悲しいでしょうか?

先が途絶えたことでしょうか?

期待通りにいかなかったことでしょうか?

大切にしたい思いがあまりにも強かったからでしょうか?

 

何がそんなに○○(感情)なのかを感じてみましょう。

思いを馳せてみましょう。

 

さて、ここまでいったらこのトレーニングももうちょっとです。

次のトレーニングでいよいよ最後です。

共感を言葉にするトレーニング。

椅子やクッション・座布団などを一つ用意し、自分の目の前に置いてください。

深呼吸を2・3回して少しリラックスしてから、

そこに相手がいるとイメージしてみて下さい。
※この時に不快感を感じる方がいたらすぐに中止してください。

 

イメージができたら、

❶でイメージしたあの出来を目の前の相手が体験している場面を想像して下さい。

それはどんな出来事だったでしょうか。

具体的にビデオでみるようにイメージして下さい。

 

想像が出来たら、目の前の相手の❷の背景や思いを想像して下さい。

その場面で、相手が願っていたことや、期待していたこと、

どんな事情や背景があったかをリアルにイメージしてみましょう。

 

そして相手はどんな気持ちになったのでしょうか?

どんな気持ちだったのでしょうか?

目の前の相手をリアルにイメージしながら感じてみましょう。

 

そして湧き上がってくる言葉を言葉にしてみましょう。

 

「ミスを自分のせいにされた事じゃなくて、信じれる人がいなくなったのは何よりも悲しいよね…。」

といったように、湧き上がってきた気持ちを言葉にしてみましょう。

 

共感は、双方向です。

 

相手の世界に思いを馳せて湧き上がってきた気持ちを言葉にして、

それを相手が受け取って初めて(共に感じて)、

「共感」というコミュニケーションは成立します。

 

だからこそ、最後は湧き上がってきた気持ちを言葉にすることが大切なのです。

まとめ

共感力を鍛えていくには、相手に思いを馳せる想像力が大切です。

その為、まずは相手に思いを馳せる力を磨くこと。

それが共感力を身につけていく一つの入り口です。

 

そして、共感する為には出来事・背景・感情の3つが大切です。

なぜなら、事情を把握しても感情が分からないことがありますし、

感情を理解しても事情が分からないと、

なぜその感情になったのかが理解できないからです。

 

それは例えばこんなように。

 

『なるほど、仕事で上司のミスを自分のせいにされたのか。』

と事情が分かったとしても、それでもし相手が悲しんでいるとしたら、

その事情だけでは感情が見えてきません。

 

そこで、『あ、そうか。今までは、その上司と二人三脚やってきた背景があって、いつも協力してくれていたのに今回肝心なところでその上司にミスを自分のせいにされたのか。』という背景が見えてくると、なんとなく感情も見えてきます。

そして、『正直に向き合って欲しかった(正直という価値観を大切にしている)。』という相手が大切にしている価値観が分かってくると、さらにその感情もよりハッキリしてきます。

さらに、『あなただけは私を認めてくれると思っていた。』という期待が崩れたことが分かればその『悲しみ』の意味がさらに分かってきます。

このようにこの3つが見えてくると、相手の気持ちがより明確になって来て、

その人の人となりも分かってくる為、共感しやすくなります。

 

そして共感していく為には、相手に思いを馳せること。

おもいを馳せたら、共感というコミュニケーションは双方向ですから、

丁寧に話を聴いていって湧き上がってきた気持ちを言葉にすることで、

お互いに通じ合う瞬間が訪れるのです。

 

そんな瞬間があなたにも訪れますように。

「分かってもらえた。」

そんな瞬間が、あなたと触れ合う方に訪れますように。

 

また、そんな瞬間の為に力添えができる日を楽しみにしています。

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・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!

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