傾聴というと、話をとにかくよく聞くんだな~と、
そんなイメージの方が多いようです。
あとは、ただ黙ってじっと聞くという印象もあるようです。
これは一部正解で一部間違いです。
話をよく聴くという点では正解ですが、
黙ってじっと聴くかというと、
そういう時もある
といった答えになります。
また、よく聴くといった時に、
何をよく聴くのかが大切です。
僕たちカウンセラーは、言葉の内容も聴きますが、
言葉の内容以外のものも多く聴きます。
どのように言葉を発しているのか、
声のトーンなどはどうなのか、(聴覚)
表情や姿勢・しぐさはどうか、(視覚)
聴いていてどのような感じが伝わるのか。(体感覚)
といったように五感をフル活用して聴きます。
普段僕たちは、五感をフル活用して聴く事はなく、
多くの労力を話の内容の理解に使っていますから、
あまり言葉以外の言葉を聴く事が得意ではありません。
でもちょっと練習すれば、
相手の声の響きがちょっと変わる瞬間や、
決意に満ちた表情や、
自信がある声や、自信が失われていく声や、
怒りの中の悲しみの表情や、
いろんなことに気づく事ができます。
するとあることに気づきます。
人の心は一定ではなく、一つでもなく、
この瞬間瞬間にうつろいでいるんだって。
そして、
気持ちの表し方も、
思いの受取方も、
ぜ~んぶみんな違うんだって。
そう気づくのです。
すると聴くのが少しずつ面白くなってきます。
頷き方が全然違うな。
話し方や、声の届き具合も違うな。
この身振り手振りは、どんな気持ちを表しているんだろう?
言いよどんだけれど、何か詰まる思いがあったのだろうか?
随分はっきりと伝えてくれたなぁ、自信があるんだなぁ。
なんだか今一瞬表情がゆがんだけど、どうしたんだろう?
そんな気づきや、疑問が出てくると、
僕たちは相手により興味を持つようになります。
どんな気持ちや思いの表れなんだろうって。
どんな人柄なんだろうって。
目の前の人により興味が湧いてきます。
これはとっても大切なことです。
「相手に関心を持って聴くこと。」
これが傾聴への入り口だからです。
興味を持って聴く。
その為には、
相手に関心を向け、相手に意識を向けていく。
それは無理やり相手に関心を向けるのではなく、
自然と相手に目を向けること。
気づける量(受け取れる量)が増えていけば、
自然と関心も向いていく。
そんなものなのではないかなって思います。
勿論土台として、人に対してそもそも興味を持っていることが大切ですけれどね。
全身を耳にして聴く。
そんなトレーニングを傾聴講座ではやっています。
相手に関心を向けて、興味をもって、
聴いてみませんか?
次期は、9/1(土)スタートです。詳しくはこちら。
