昨日は、心理ケアカウンセラー資格認定講座の最終日でした。
半年間というのは、短いようであっという間ですね。
この講座は全24回ですので、なかなかボリュームがあります。
自分で作っておいてこいう表現もあれですね。(汗)
1回1回の時間を長くとっているのも、
回数が多いのも、
しっかりと身につけて欲しいからです。
ですので今回に限り、再受講も無料としていたのです。
せっかく学んだことを、
知識としてだけ身につけるのであれば、
本で十分だと感じますし、
それを教えるのは僕ではなくてもいいかなとも感じますので、
この講座では、トレーニングをメインにして、
とにかく実践を繰り返してもらうことに重点を置いているのです。
これは僕自身が学んできた経験が強く影響しています。
カウンセリングを学び始めた僕は、
色々な講座に行きましたが、
どれも10日間とか、
8日間とかで終わってしまいます。
継続して学ぶことが出来る場もありましたが、
そういった場合は主に特定のセラピーの技術だけを繰り返し学ぶというもので、
カウンセリング自体を一から教えてくれる民間の場所は、
実はなかなかなかったのです。
僕が当時求めていたのは、
目の前の相手を理解するその術と、
どのように相手の気持ちに寄り添っていくのかということと、
どのように相手の力になっていくのかという変化の技術です。
変化の技術を教わることは多くありましたが、
そもそもどのような流れで、
何の必要を満たす為に、
どのような方に、
そういった技術を用いていくのか、
その技術はどういった方には向いていて、
どういった方には向いていないのか、
そして、そういったことを見分ける目と、
感じる感性をどのように磨いていき、
今、自分の目の前に相談に来てくれる人たちに、
どのようにサポートするのか、
その為に、目の前の人をどのように捉えて
見立てていくことがお互いの希望へとつながっていくのか。
こういったカウンセリングで中心を占めていく部分を、
丁寧にトレーニングをしながら教わったことが殆どありませんでした。
ですから実際にカウンセリングをする時に、
とても苦労しましたし、
今でもとても苦労していますが、
その部分はずっとトレーニングをしてもらっています。
変化の技法よりも大切なことは、
しっかりと目の前の人を受け止めようとすることです。
目の前の人のその力強さ、
それ故に生じる苦しみや感情、
出来事に隠れた思い、
その思いの強さ、
背景、
それを支える人やその思い、
その人に関わる人や環境のこと、
時代的な背景など、
こういった色んなことを受け止めようとし、
理解しようとし、
理解を示し、
共に歩んでいこうという姿勢。
そういったことが何をするかという
セラピーの技術よりも僕は大切だと今は感じます。
勿論、こういったことが出来ないことも多々あります。
それでも、こういったことを大切にしようとすることや、
心に留めておくことは大切です。
でも、僕は自信のなさから、
技術を思い求め、
ここに行きつくまでに多くの時間を費やしました。
僕は、
「変わる為に、何をすればいいのか?」
とずっと自分に問い続けていましたが、その問いは間違っていました。
僕が投げかけるべきだった問いは、
目の前の人が何を、何故、どのように必要としているのか?
であり、
それらを理解する知性や感性を養い、
協力しながらその答えを共に探していく姿勢が必要でした。
こういった大切なことを、
一つ一つ立ち止まり、
一緒に考えてくれる方が今はいますが、
それまではどの講座にいってもいませんでした。
でも僕は思うのです。
今まで書いたようなことがカウンセリングでは大切だと。
そして、こういったことを身に着けていくには、
1回のトレーニングや短日のトレーニングや講義では難しく、
継続して繰り返し学び、トレーニングをしていく必要があります。
少しずつやることが結局は一番早いんです。
教えたいのではなくて、身に着けて欲しいんです。
でも学び始めは、そういった機会がなかなかありません。
カウンセリングをしたくても、
誰かの力になりたくて
相談にのりたくても、
機会に恵まれないことが残念ながらあります。
すると臨床経験をなかなか積めません。
勿論、トレーニングが現場と同じ臨床経験と同じ経験値になるのかというと、
それもまた別です。
でも、ただ学ぶだけでなく、ビデオをとって振り返ったり、
練習の数を増やしていけば、
着実に練習したものはその分だけ、
自分の血となり肉となります。
知識を体に染み込ませ、
技術を自分のものにするのには、
時間が掛かります。
だからこそ、すぐにカウンセリングができないと
そこですぐに諦めてしまいう方がいます。
でも、それってもったいないと思うのです。
せっかくともったその灯を少しでも燃やし続けて欲しいのです。
だから僕は、この場が灯を燃やし続けられる場になれたらと、
この講座を開催しています。