人の気持ちは瞬間瞬間にうつろいで行きます。
怒ったと思ったら、悲しくなったり…。
悲しそうだとおもったら怒ったり…。
カウンセリングをしていてもそうです。
あるワークをしていた時のことです。
「なんであんな仕打ちをされなきゃいけないんだ!」
とそれまで怒っていたクライアントさんが、
次の瞬間には、
「私だって生身の人間なんだ!」
「あんなことを言われた傷つくじゃないか…。」
とひどいことをされて傷ついた悲しみが出てきて、
涙を流し始めました。
このように悲しみと怒りは表裏一体です。
その為に、怒りが出たなと思ったら、
悲しみが裏にありそうだな。
悲しみが出たなと思ったら、
怒りが裏にありそうだなと、
そう思いながら聞くのも大切なのです。
僕たちは感情が一つだけ出ているわけではなく、
話しながら同時に沢山の気持ちが出ているのです。
その為、聞くときに大切なことは、
「どんな気持ちが同時に出ているのか?」
そんな視点で聞くと、
シンプルに怒っているなと捉えるのではなく、
怒っている中にも悲しそうだなとか、
怒っている中にも不安や、不毛な気持ちもあるのだなとか、
そのメインで出ている気持以外のものにも気づけるようになってきます。
ただ悲しい。
ただ怒っている。
そんな場合もありますが、
僕たちの気持ちは複雑に絡んでいるケースが多くありますから、
「どんな気持ちが同時に出ているのだろう?」と思いながら聞くと、
その他の気持ちに気づけるようになるのです。
