ディソシエイト,アソシエイト

ついつい自分の気持ちに巻き込まれてしまいがちな人や、

自分の考えに固執してしまいがちな方は、

自分を客観視するトレーニングが必要な時があります。

 

その客観視をするトレーニングをディソシエイトのトレーニングといいます。

ディソシエイトとは、客観視を英語でいっただけではあるのですが。(汗

 

さて、このディソシエイトと反対なのがアソシエイト(主観)であり、

物事を主観的に体験することを指します。

例えば、怒っている時に周りが見えなくなって暴言を吐いてしまい、

はたと言った後に気づいたという場合は、アソシエイトで怒りを体験したということになります。

一方で、怒っているけれど「怒っている自分がいるな」と

怒りと距離を取れている自分に気づいているのだとしたら、

それは、ディソシエイトで怒りを体験したいということになります。

 

このように僕たちは、今現在体験しているこの世界を

ディソシエイトかアソシエイトかのどちらかによりに体験をしています。

 

つまり、体験(経験)をアソシエイト(主観的に)して体験しているのか、

ディソシエイト(客観的に)体験しているのかのいずれかで体験する傾向があるということです。

 

さて、この二つがなぜ大切かというと、

悩みを抱える方を援助するときにこの二つの視点が大切になってくるからです。

 

ついつい主観的に体験しがちな方は、気持に巻き込まれる傾向があり、

自分と距離を取れない傾向もありますから、距離を取るトレーニング(ディソシエイト)が

とても大切なのです。

 

例えば怒っているケースですと、客観的に自分を見てみると、

イライラする必要のないほんの些細なことであると気づいたり、

相手にもきっと何か事情があったのかもしれないなと思ったり、

怒るのは当然だけどれど、伝え方が悪かったなと気づいたり。

といったような気きづきにつながることが多くあります。

 

主観的になりすぎて見えなくなったことも、

客観的にとらえられるようになるだけでも随分と楽になるものです。

 

さて一方で、客観的に体験しがちな方は自分の気持ちを感じるのがあまりうまくない方が

多かったりしますから、敢えて体験をアソシエイトでしてもらうことも大切です。

客観的に捉えられると、物事を冷静に分析できる反面、自分の気持ちにを感じにくくなったり、

思いっきりはしゃいだり、今目の前のことに集中することが出来ないということも起きがちです。

 

このようにこの二つには一長一短がありますので、

どちらが良いとか悪いとかそういったことではなく、

普段目の前の人がどのような「傾向」にあって、

どっち側を伸ばすことが援助につながるのか。

という視点を持つことが大切です。

 

例えば、気持ちをアソシエイトして感じることが得意な方は、

気持をディソシエイトして捉えるトレーニングを。

気持をディソシエイトして捉えることが得意な方は、

気持をアソシエイトして感じるトレーニングを。

 

といったように、それぞれの反対側をトレーニングすることがとても意味があります。

いつも通りに現実を体験してみるのではなく、いつもと違うやり方で体験するトレーニングをする。

そうすることで、こんな目線もあるのだと気づいたり、自分と距離が取れるようになったり、

自分の気持ちをより味わえるようになったりといったようなことも起きてくるのです。

 

だからそれぞれの極を体験してみることは、とっても大切なのです。

 

心理ケアカウンセラー資格認定講座では、

こういった援助もできるようにトレーニングを少し行っていきます。

カウンセラーになりたい!という方や、具体的な心理的な援助を身につけたいという方も是非お越しくださいね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。