さて、今日は「自分をねぎらう技法」をお伝えしてきました。
椅子を用いるゲシュタルト療法の技法を用いて、
自分で自分をねぎらってもらう技法を学んで頂いたのです。
さてさて、技法を学んでもらう前に実際に自分で体験してみる
ということも大切ですので、今日もちょっと体験して頂きました。
カウンセリングの技法というのは、相手に試す前に自分で体験してみる
ということがとっても大切ですからね。
さて、この技法をどのような場面で使うかというと、
沢山傷ついてきた自分をいたわることで、
心のエネルギーを回復してもらったり、
これまでに頑張ってきた自分を、誰が認めてくれなくても、
自分で認められるようにといった時に用いる場合が多いのです。
例えばそれはこんなように…。
Co「目の前に一生懸命に頑張ってきた自分が座っています。どのように見えますか?」
Cl「なんだか疲れたように見えます…。」
Co「疲れたように見えるんですね。表情はどうでしょうか…?」
Cl「なんだかとっても悲しそうです。」
CO「何がそんなに悲しそうでしょうか?」
Cl「そうですね。自分の頑張りが認められなくて、一人で頑張ってバカみたい…。」
Co「そうですか。彼女は一人で頑張っているんですね。そしてあなたはそんな彼女の頑張りをずっと近くでみて知っているんですね。認められなくても一人こんなになりながらも頑張っている彼女を。」
Cl「そうですね…。不器用なんだと思います…。」
Co「そうですね。確かに不器用かもしれません。でも一生懸命ですね。そんな彼女になんて言葉を掛けてあげたいですか?」
Cl「あなたはいつもそうだね。いつも全力で、だからバカを見るんだよ。でもそんなやり方しかしらないものね。うん。分かっている。自分でも分かっているんだよね。私はそういう生き方しかできないの。」
Co「そんな生き方しかできないかもしれません。そしてきっとそんな生き方にこれまで支えてこられましたね。」
Co「そんな自分に対してなんて言いたいですか?」
Cl「ありがとう…。あなたはいつも一生懸命だもんね。誰も認めてくれないかもしれないけど、私は分かっているよ。だからもういいんじゃない。誰かが認めてくれなくてもさ…。あなたはよくやっているよ。」
といったように、自分をねぎらう為に用いるのです。
みんな一生懸命に生きています。
でもこの世の中、なかなかねぎらってもらったり、
いたわってもらったりすることはありません。
褒めてもらうことはあっても、
ねぎらってもらうことはほとんどないのです。
そんな世の中だからこそ、
自分が自分をねぎらってあげること。
これはとっても大切なことなのです。
一生懸命に生きてきた自分を、
誰が認めてくれなくても自分だけは認めてあげる。
ねぎらいの技法はそんな技法です。
誰かに声を掛けてもらうのではなく、
自分で自分に声を掛ける。
とっても大切な瞬間であり、
とっても意義のある時間なのではないかなって思います。
さて、次期の心理ケアカウンセラー養成講座は、10/13(土)スタートです。
詳しくはこちら。
