相手の心理パターンを明確にする

相手の心理パターンを明確にする。

エクナメントという技法が家族療法にあります。

それは、

今ここで普段のコミュニケーションを再現してもらう

という技法です。

これにより、どういうコミュニケーションパターンを

本人がしているのか、相手との関係性などが見えてきます。

また、このもう一つの利点として、

行動に焦点当てるので、感情は置いておいて、

言動や身振り手振りなど、行動を実際に再現してもらいます。

すると、より客観的に「何が起こっているのか」が見れるわけです。

この「客観的」にということが大切です。

普段僕たちは、自分のコミュニケーションに対して無自覚ですし、

自分の癖にも気付いていません。

しかし、一度自覚すると自分のその癖を客観的に捉えらるようになります。

ここが大切です。

客観的に捉えられるということは、

たとえ無自覚に反応してしまったとしても、

「あ、またやった。」と気づくこともできますし、

自分にはこういう癖があるのかと自分を客観的(俯瞰的)に捉える事が出来ます。

ここがとっても大切です。

それは、客観的にということは

「自分と距離を取る」ということだからです。

多くの問題は、感情に巻き込まれてしまって

自分と距離を取れない場合に起こりますから、

この客観的に自分を捉えるという訓練も、

とっても大事なのです。

コミュニケーションパターン分析

対人関係療法では、このコミュニケーションパターン分析を

行っていきますし、実際の出来事を聞いて、

どのように自分や相手が反応をしたのか、

ということをかなり具体的に聞いていきます。

そう、エクナメントと似ています。

ただちょっと違うのは、感情を交えることと、

その場で再現してもらうこともありますが、

多くの場合は、質問によるものである点です。

出来事と感情を紐づけ、

感情と出来事を紐づけます。

例えば、こんなように。

■出来事→感情

CL「仕事で、上司にさっさと頼んだことをしてよ!って言われたんです。」

CO「それは大変でしたね。。

もう少しそのことについて詳しく教えてもらえますか?

具体的には、何を頼まれたんですか?」

CL「会議の資料を頼まれて、期限が午前中だったんです。

でも結局それには、間に合って出していたんですよ。

ただ気づいてなかったようで…。」

CO「そうでしたか。きちんとやっていたのに…。

普通そんなこと言われようなものなら、

イライラしそうなものですが、しなかったのですか?」

■感情→出来事

CL「もうすっごいイライラするんです。あの人!」

Co「何があったんですか?もう少し詳しく教えてくれますか?」

CL「実は、昨日私がもう仕事から帰ろうとした時に、上司が急に仕事を振ってきて、

もう私帰るっていうのに、あの頼み方はほんとない!」

このように具体的にしていきます。

明確にすることで目指していること

では、このように具体的にしていくことで何を狙っているのかというと、

相手のコミュニケーションパターンを理解したいわけです。

対人関係において、その人がどんなコミュニケーションを

実際に取っているのかということです。

・きちんと相手の意図は汲み取っているだろうか?

・過度な期待を抱いていないだろうか?

・自分の気持ちを伝えるのが苦手ではないか。

・それともストレートに伝えすぎていないかな?

などなど、具体的にどんなパターンがあるのかが分かれば、

それをトレーニングしていく策を一緒に見つけていけばいいわけです。

だから、対人関係療法ではカウンセラーと一緒に、

どのような選択肢があるのかを出来るだけ多く考えていって、

「実験」していくのです。

そして、この相手のパターンを明確にしていくということは、

どのカウンセリングの技法でも多く使われている技法です。

それは、相手が話すことは心理的な事実であるわけで、

色々な色メガネが掛かっている場合がほとんどだからです。

だから、出来るだけ具体的に詳細に聞いていきます。

勿論、すべてのお話ではなく、

ある問題の場面であるとか、

本人の問題と強く関係している場面など、

そういったポイントをです。

また豆知識ですが、

このテクニックを個人カウンセリングでは、

「ビデオトーク」と呼び、

家族療法では、「エクナメント」、

対人関係療法では、特に名前はついていませんが、

しいていうなら「コミュニケーションパターン分析」

でしょうか。

それぞれ呼び名は違えど、

目指している所は同じなのです。

「心理的パターン」を捉え、

それに対して介入していく。

というシンプルなことです。

そして、さらに共通していることは、

その心理パターンを否定的に捉えないということです。

そのパターンは、本人がこれまで生きて来て、

精一杯身につけてきたものですし、

それ以外のやり方を知らなかっただけなのですから。

それを受容しつつ、少しずつ舵のきりかたを身につけていく。

覚えていく。

今までの方向だとうまく目的地に行けないから、

上手く行ける方法を一緒に模索したり、

ちょっとだけスパイスを加えたり…。

多くのカウンセリングは、

そんなことをどうやらしているようです。

名前は違えど、上手くいっているカウンセリングがしていることは、

昔からかわらないやないか~い!

というお話でした。(笑)

・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!

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