気持ちを受け止める二つの視点。
さて、講義では相手が聞いて欲しいのは、
事実ではなく、出来事そのものではなく、
「感情」と常々お話をしていますが、
実はもう一つあります。
それは、「価値観」です。
価値観とは、その人が大切にしていること。
例えば、優しさだったり、思いやりだったり、
正確さだったり、人との繋がりだったり、
安心だったり、自由だったりといったようなものです。
この価値観は、感情と密接な関係があります。
価値観を大事に出来ると私たちは安心したり、
満たされたり、幸せだと感じることが多くあります。
一方で、この価値観を大切に出来ないと、
僕たちは悩み苦しみ、様々な感情が湧き上がります。
自分なりの「優しさ」を大切にしたのに、
「何であの時に言ってくれなかったの!?」と、
責められると、悲しみや怒りが湧いてくるかもしれません。
「丁寧に伝える」ことを大切にしたのに、
「いやいや、回りくどいから(笑)」と言われたら、
イラッとするかもしれません。
このように、価値観と感情は密接な関係にあるのです。
言い換えると、感情が湧くその奥には、
大切にしたい何か or 大切にしたかった何か(価値観)
があるのです。
この為、お話を聴く時は、
この二つの視点が大切です。
「相手は何を大切にしたかったorしたいのか?」
「それで、どのような感情が湧き上がっているのか?」
というものです。
この二つを念頭にお話を聴くと、
話の内容自体に惑わされなくなりますし、
何か原因を探ったりするのではなく、
「この人が大切にしたいものって何だろう?」
という視点で聴けますから、
よりニュートラルにお話を聴けますよ。
是非試してみて下さいね。
