気持ちを受け止める二つの視点。

気持ちを受け止める二つの視点。

さて、講義では相手が聞いて欲しいのは、

事実ではなく、出来事そのものではなく、

「感情」と常々お話をしていますが、

実はもう一つあります。

それは、「価値観」です。

価値観とは、その人が大切にしていること。

例えば、優しさだったり、思いやりだったり、

正確さだったり、人との繋がりだったり、

安心だったり、自由だったりといったようなものです。

この価値観は、感情と密接な関係があります。

価値観を大事に出来ると私たちは安心したり、

満たされたり、幸せだと感じることが多くあります。

一方で、この価値観を大切に出来ないと、

僕たちは悩み苦しみ、様々な感情が湧き上がります。

自分なりの「優しさ」を大切にしたのに、

「何であの時に言ってくれなかったの!?」と、

責められると、悲しみや怒りが湧いてくるかもしれません。

「丁寧に伝える」ことを大切にしたのに、

「いやいや、回りくどいから(笑)」と言われたら、

イラッとするかもしれません。

このように、価値観と感情は密接な関係にあるのです。

言い換えると、感情が湧くその奥には、

大切にしたい何か or 大切にしたかった何か(価値観)

があるのです。

この為、お話を聴く時は、

この二つの視点が大切です。

「相手は何を大切にしたかったorしたいのか?」

「それで、どのような感情が湧き上がっているのか?」

というものです。

この二つを念頭にお話を聴くと、

話の内容自体に惑わされなくなりますし、

何か原因を探ったりするのではなく、

「この人が大切にしたいものって何だろう?」

という視点で聴けますから、

よりニュートラルにお話を聴けますよ。

是非試してみて下さいね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。