感情を出しても人は変わらない。

聞いて涙を流しても人は変わらない

僕は、一時期意図的に泣かせていたことがあります。

あ、別に酷いことを言って相手を泣かせたわけじゃありません。

そりゃ~過去には、ありますよ。

人を傷つけたことは沢山。(-_-;)

ただ、それはカウンセリングとは別の話です。

さて、話を戻すと、

冒頭の泣かせていたというのは、

カウンセリングの話です。

カウンセリングで、ねぎらいを意図的に多めにし、

涙を流させるように援助することがあります。

それは、

相手が自分の気持ちを受け止めてもらえるようにです。

でも、涙を流して、自分の気持ちを受け止めても、

変わらないケースがあったり、

あんまり泣かせすぎると、

冷静に判断が出来ず、

気持ちにどっぷりとつかってしまう為、

下手すると、気持が悪くなったり、

自分の気持ちの波に圧倒されて、

かえってひどくなることがあります(-_-;)

ちょっと前の僕は、

感情が流れて、

「感情のわだかまり」が解ければ、

人は前に進むものだと、

勝手に思っていました。

でも、ある時スーパービジョンという、

カウンセリングの臨床指導を受けた時、

僕の先生である

原田先生からこんなことを言われました。

「野川さん、最近ねぎらいを好む傾向にありますよね?

来る方がそういった感情のわだかまりが強く、

そういう援助が必要な方が多いのでしょうがないですが、

感情のわだかまりを解消しても、再学習が必要な人は、

変わりませんので、再学習の視点も大切ですよ。」

というようなアドバイスをいただきました。

「ムムム!」と、

思った僕は、

その「再学習」の視点が抜けていたのを反省したのでした。

人が頭で分かっていても行動が出来ないのは、

二つの要因が関わっています。

それは、

「感情のわだかまり」

「これまでに身につけてきた行動パターンが

自動反応で出てしまうので、上手くいっていない」

という2つのパターンです。

感情のわだかまり

これは、例えば、

「相手にイライラして話が聞けない。」

といった時、怒りの感情のわだかまりが強い

とも言えます。

なので、その場合は、その人に対する怒りを解消すれば、

イライラせずに聞けます。

このように、感情がわだかまっているから、

ある行動が出来ないという場合は、

感情を解消すればいいわけです。

再学習

一方で、過去に身につけてきた行動パターン(反応パターン)

の再学習が必要な時もあります。

それは、考え方から、行動パターンまで様々ですが、

例えば、考え方だと、認知行動療法がこの再学習に当たりますね。

認知行動療法では、認知の歪み、

例えば、

「一つでも仕事でミスをしたらすべてが台無し」

という白黒思考や、

「振られた私には、生きる価値がない」と

極端に飛躍する拡大解釈といったような

認知の歪みに対して、認知行動療法は、

認知面と、行動面で修正する援助をしていきます。

行動パターンで言えば、

悲しそうな人を見ると、ついつい助けたくなり、

過度に援助してしまう。

といったパターンがある人は、

いくら悲しそうに見えても、

過度に援助する必要はなく、

かえって相手の自立性を奪ってしまっている

ということを再学習する必要や、

悲しいからといって助けが必要とは限らない。

といったことを学ぶ必要があるかもしれません。

この例だと、

ちょっと複雑な感じがあるかもしれないので、

恐怖症も、過去に身につけた行動パターンですね。

なので、もうその時の怖いことは起きないわけです。

でも、体が覚えているので、

感情のわだかまりをどうにかしても、

自動反応で、恐怖感が湧いてくる。

そんな時は、もう怖くないということを体に覚えさせる。

つまり、再学習が必要です。

なので、例えば系統的脱感作方法といって、

徐々に恐怖感に慣れていき、

もう大丈夫だと学んでいくという方法もあります。

このようについつい何かをしてしまう時、

その裏には僕たちが身につけてきたパターンがあり、

それが今は上手くいってないことがありますから、

その時には、そのパターンの再学習が必要なのです。

そして、感情のわだかまりを解消しても、

過去に学習したパターンが変わっていないので、

結局変わらないということがあるのです。

悲しい気持ちを出したし、

涙を沢山流した。

だけれど、「やっぱり自分には価値がないんだ。」と、

認知の歪みが修正されていなければ、

きっと変わりません。

そこで、「私は、価値がある部分もあるんだな。」って、

そう思えたら、少し希望が見えてきます。

辛かった大変だったと、いくら受容して、

その時に気持ちを流したとしても、

ついつい自分の価値を、相手を試すことで、

確認する癖が改善されていなければ、

また同じ行動を繰り返すでしょう。

このように、涙を流したとしても、

見方が変わらなかったり、

再学習が必要な場合は、

変わらないことも多いのです。

涙を流すことや、

感情を解消すること、

それ自体は全く重要ではなく、

大切なのは、目の前の人に今何が必要なのか?

気持ちがわだかまりが強く、

それを解消すれば、行動が出来そうなのか。

それとも、感情のわだかまりよりは、

行動の再学習が必要なのか。

そんな視点がとっても大切なのです。

って偉そうに言っていますが、

そう教わりました。(笑)

皆さんも、泣かせすぎには注意しましょう。
(多分の自戒を込めて。)

・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!

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