心理療法とカウンセリングの違い。

心理療法とカウンセリングの2つの違い

「心理療法とカウンセリングの違いって何ですか?」

最近よく講義をしていると、この違いを説明する機会が多いので、

今日は簡単に書いていこうと思います。

そもそも、心理療法(サイコセラピー)とカウンセリングは、

始まった起源に違いがあります。

心理療法は、精神医学の分野から始まり、

うつ病や統合失調症や神経症などの治療目的から始まり、

個人がそれぞれの臨床経験から治療するための理論的基盤を作り、

その上でどのようにすれば治っていくのかという方法論や技術を作りました。

また、その目的は治療をすることです。

なので、心理療法の多くは創始者がいて、

昔の人はその方に、心理療法を学びに行ってトレーニングを受ける。

というのが一般的でした。

心理療法は、例えば昔のものであれば精神分析やゲシュタルト療法、

行動療法、認知療法、論理療法、再決断療法 催眠療法 etc…

といったようなものがあります。

余談ですが、神経症の方の治療に心理療法を初めて用いたのは、有名なフロイトです。

フロイトは数々の理論を出し、今でもその影響は残っています。

フロイトやユングなど、簡単なカウンセリングの歴史を学びたい方は、

「10分でわかる心理カウンセリングの歴史」の記事を読んでみて下さいね。

カウンセリングは職業訓練からスタート

さて、ではカウンセリングはどこからスタートしたのかというと、

アメリカで不況があった時に、就職できな人が続出した為、

職業訓練からスタートされたとされています。

ですので、当初の目的は職に就けない方が、

就職できるように教育的アドバイスをするということだったのです。

さて、職業訓練からスタートしたカウンセリングですが、

この目的は、サイコセラピーとは違い、症状の治療ではありません。

カウンセリングの目的は、言語・非言語コミュニケーションを通じて、自己成長を目的とするものなのです。

 

自己成長とは何か?というと自分という器を大きくすることです。

自分をビーカーの器だとすると、問題はそのビーカーに注がれた透明な水に垂らさた1滴の黒いインクです。

器が小さいと、黒いインクが1滴注がれても、器が濁ってしまいますが、器が大きくなると同じ1滴の黒いインクでも、気にならなくなりますよね。

これが器を大きくするということです。

つまり、問題(黒いインク)はそのままですが、自分という器が大きくなったので気にならくなるのです。

これを自己成長と呼び、問題が解決ではなく解消した状態です。

カウンセリングではここを目指すのです。

また、先に説明したサイコセラピーでは、問題を解決することを目指しますから、黒いインクの1滴自体を失くすことを目指すのです。
※この解決・解消や、器の考え方は堀之内高久先生の考えです。

 

さて、本筋に戻しますと、このカウンセリングという言葉を広げるのに多大な貢献をした方が、「カール・ロジャース」です。

カウンセリングの神様とも言われ、ノーベル平和賞にもノミネートされました。

世界的にも影響を与えたこの方は、勿論日本のカウンセリングにも大きな影響を与えたのです。

ロジャースを知らなくても、傾聴という言葉を知っている方も多いと思いますが、ロジャースは傾聴の生みの親なのです。

ロジャースについて詳しく知りたい方は、「傾聴と来談者中心療法の歴史と誤解」の記事をご覧くださいね。

まとめ

さて、まとめますとこのように、心理療法とカウンセリングでは、

「起源」と「目的」が以下のように違うのです。

 

【起源】

心理療法=精神医学

カウンセリング=職業訓練

【目的】

心理療法=症状の治療が本来の目的(解決)

カウンセリング=自己成長が本来の目的(解消)

 

ただ、現在ではこの区別はほとんどありません。

カウンセリングといった時に、

昔でいう「カウンセリング」と「心理療法」を合わせて呼んでいる

というパターンが大半ですし、現在ではその区別はないに等しい状態です。

色んな療法やカウンセリングが出てきていますので、

昔ほど区別が明確につきづらくなったのもその一つの要因なのです。

 

さて、いかがでしたでしょうか?

その違いは分かりましたでしょうか?

 

もし、もっと詳しくカウンセリングを学びたいという方は、

「心理カウンセリングを初めて学ぶ方へ」という記事を読んでみて下さいね。

この記事では、具体的にどのようなことをカウンセリングでしているのかを書いています。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。また、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!
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