悩みに敢えて触れない時間が気持を楽にする

人は不思議なもので、あんなに苦しかったのに、

仕事から離れて旅行に行くと気分が軽くなるなんてことがあります。

それは環境の影響も大きいですが、

旅行先では仕事の話をしたり、

悩みの話をしないことも大きいのです。

 

さて、あなたはこんなような経験がありませんか?

試験に落っこちた時に、そのことにも何にも触れずに、

ただいつもと同じように接してくれたり、

別の話題を話してくれて、ただ笑わせてくれたりしてもらって、

気持がずいぶん軽くなったという経験をしたことはありませんか?

 

悩みを考えない時間は、人の気持ちを楽にします。

でも、それは逃げているということではありません。

戦略的撤退です。

僕たちは、“悩み”・“問題とされるもの”を、

解決しなきゃいけない!向き合わなきゃいけない!と考えがちです。

でも、必ずしも向き合わなければならないものではありません。

 

だって、よく考えてみて下さい。

人生は戦いではないのです。

だから逃げてもいいのです。

ずっとその傷を見つめていなくてもいいのです。

自分に傷があることを忘れる時間が人を成長させることだって沢山あるのです。

 

傷があることを思い知らされたり、

その傷の原因を探るよりも、

時には「傷なんてあったっけ?」という気持ちで、

接することもとっても大切です。

真剣になって聞く事は大切です。

ただ、深刻になって聞くとその傷が

お互いにとって膿んで見えてきてしまうことだってありますから、

気持ちを楽にして話を聞くことも時には大切なのです。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。