悲しみとは、もうその失ってしまったものであったり、
関係性だったり、人であったり、自分の過去であったり、
そういったものが取り戻せない時に起きる気持ちです。
もう、過ぎ去ってしまって、失ってしまって、
もうどうしようもできない、やり場のない気持ちが悲しみにはあります。
勿論、悲しみの中には怒りや絶望も、
後悔も、傷つけられたという気持ちもあったりと、
様々な気持ちが同時に生じている場合がほとんどです。
お付き合いしていた方との別れ、
大切な人や愛犬や愛猫との死別
大切な人からひどいことを言われた、ひどい仕打ちをされた。
本当に、人生には様々な出来事があります。
この様々な出来事によって生じる”悲しみ”を
苦しんでいる人から聞かせてもらう時に大切なことがあります。
1:悲しみは、大切なものが取り戻せない時に起きる気持ちです。
別れてしまったのも、
亡くなってしまったのも、
もう取り戻せないんです。
卒業も同じです。もう戻れないとわかっているから悲しいんです。
でも、寂しさから分かっていながら
その失ったものとのつながりを求める気持が湧き上がる。
この失ってしまったもののショックが大きいほど、
悲しみは大きくなります。
2:悲しんでもいい時期が人にはある。
悲しみを癒すには、時間がかかるときがあります。
悲しみの渦中にいる人に前を向け!というのは酷な時があります。
悲しみに暮れても、泣き明かしてもいい時期が人生にはあります。
でも、ついつい僕たちは、目の前に悲しんでいる人を見ると、
何とかしたくなって、いつまでも悲しんでいるの見るのが辛くて、
励ましがちですが、深い悲しみが癒えていくには、
人それぞれ時間が必要なのです。
3:その悲しみはあなたのと同じ悲しみではない。
人は話を聞く時に、
一般化して物事を捉えます。
どういうことかというと、
「彼と彼女と別れたのか、悲しいよね。そりゃ、私も別れたから分かる」
といったように、相手の別れた悲しみを
「大体自分の体験と同じでしょ」って捉えることを一般化といいます。
でも、これをすると、相手の悲しみは見えてきません。
あなたと相手はまったく違う人間だからです。
4:出来事自体を深堀して聞きすぎない。
悲しい出来事を思い出すと、やっぱりますます辛くなります。
聞き手側が何が起きて悲しいのかわからないとき、
理解しようとおもって、出来事を聞きすぎてしまう事があります。
でも、聞けば聞くほど相手がその悲しみを思い出して落ち込んでしまう事があります。
聞きたい気持ちは出てきますが、
それは、あなたが相手を理解しようと、それゆえに出てくることで、
それ自体は大切ですが、もっと大切な事は、
相手は聞かなくても、その出来事を十分に思い出せるということです。
そして、掘り下げて聞いてしまうと相手がその時の場面を思い出して、
「やっぱり悲しい…。」になってしまう。
そうならないように、聴きすぎないことや、
ただただ、その悲しみをかかえる人と一緒にいること。
それってとっても大切なんですよ。
あなたが誰かの悲しみに触れる時、
そして寄り添いたいと思った時、
力になりたいとそう思った時に、
役に立ったら幸いです。