もうずいぶん前の事です。
大阪のとある心理学系のセミナーに行った時の事です。
当時の僕は勉強熱心だったので(今はどうなの?というのは聞かないでください(^^;)、
4日間のそのセミナーに一人で参加しに行ったんです。
そこでの学びはすごい楽しかったんですが、
参加者も20名くらいいて、結構人数が多くて、もちろん知らない人ばかりです。
もともと人見知りということと、未開の地だったので、なんだかうまく話せませんでした。
それで、なんだか息苦しくて休み時間になると、一人になりたくて、
行きたくもないトイレに行ってたりしていました(汗
そんな中で、ある建築会社のAさんとお会いしました。
なんだか、その方とは波長があったので、年齢はもうかなり離れていたんですが(そのAさんが年上です)、
よく話したり、お昼をご一緒させて頂いたりしました。
そこで、僕がこんなことをその方に言ったんです。
「いやぁ、大阪まで来て、セミナー受けているんですけど、なんかこう人が多いのが苦手なんですよね。でもせっかくここまで来たんだから色んな人と話さないとなって思うんですけど、、、。」
と伝えたら、その方はこんなことを言ってくれました。
「無理していく必要はないんじゃないんですか。今はその時期じゃないだけなんじゃないですか。」
って。そんなような言ってくれました。
なんだか、その言葉を聞いて、ふっと気持ちが軽くなりました。
そのままでいいのかって。
それで、その方に引きこもっていたことも伝えて大丈夫な気がしたので、伝えてみました。
すると、思いもよらぬ返答が返ってきました。
「すごいですね。よく立ち止まりましたね。
それってすごい勇気だよね。僕も野川さんと同じように、
人生に疑問を感じた時もありましたが、立ち止まる勇気がありませんでした。
人と違う道をいくのは勇気がいることですね。みんな何となく大学へいって、
なんとなく就職していくけど、その用意されている道から降りたわけだからね。」って。
そんな言葉を掛けてくれました。
涙が出るのをぐっと堪えましたが、泣きそうになりました。
「こんなふうに理解してくれる人はいなかった・・・。」
「こんなことを言ってくれる人が世の中にいるのか」って。
救われた気がしました。
どうせ理解されないだろう。
そんな思いが頭をよぎっていたのに。
そして、そんなことを思っていた自分を少し恥じました。
人には誰か理解してくれる人が必要です。
ずっとじゃなくても。
例え一時だとしても。
自分の事を分かってくれる人が必要です。
これを読んでいるあなたにもそうですよね。
自分の事を話すのは怖いけど
少し勇気をもって、一生懸命話せば、
あなたの事を理解してくれる人は現れますきっと。
その時を楽しみにしたいですね。
最後にこの話には後日談があって、
そのセミナー以来3年ほど、まったく連絡をそのAさんと取っていなかったのですが、
3年ぶりに、お礼のメールを送らせてもらったら、
もう3年もたっているし、メールも届かないかもしれない、忘れられているだろう・・・
なんてことを思っていたんですが、
丁寧な返事をいただきました。
そして、あの時の事を覚えていてくれました。
それだけでも、嬉しいのに、あのときに声を掛けてくれたことのお礼をいったら、
あの時と同じように、こんな言葉をかけてくれました。
「引きこもったのは、結果的に野川さんが自分らしさを持たれることになった、
野川さんにとって、大事な、行動ではと、私はそう思います」と。
その言葉を読んで、僕はあの時は泣かなかったけど、泣いてしまいました。
世の中には、誰かあなたを理解してくれる人が必要です。
それがたとえ一時でも。