「問題は分かるけど、動機が分からない。」
カウンセリングをしていると、
このような時があります。
例えば、「ギャンブルを止めたい。」という方が来た時に、
一般的に考えれば、
その動機は借金をしてしまうとか、
家族などに迷惑をかけてしまうとか、
離婚の危機であるということが想定されます。
そして、相手の話を聴いていて、
兎に角ギャンブルを止めたいと、
そのように訴えてくれる場合は、
「そうだよねギャンブル止めたいですよね。それはそうですよね。」
と勝手に納得してしまう時があります。
勿論、クライアントが上記のようなことで困っていること
つまり、なぜやめたいのか?
なぜ、困っているのか?
それがあることで、何か日常生活で特に困っていることがあるから、
それが問題だと訴えてきてくれているわけです。
ですから、その問題があること程度理解できたら、
その問題があることで困っていることを聞いていくことが大切です。
こういった視点で考えると、
例えば借金を繰り返してまうことで、
パートナーからの信頼が崩れてしまって、
以前のような信頼関係を築けずに、
家で居心地が悪い、肩身が狭い。
子供が話してくれずにいて、
また良い親に戻りたい。
といったような事が考えられるかもしれません。
そして、これらが問題を解決したいという
「動機」になります。
これは特にギャンブルに関してのみ言えることではなく、
・自分を責めるのを止めたいんです。
・自分の意見を言えないんです。
・彼のことが許せないんです。
といったように、どの主訴にも当てはまることです。
自分を責めてしまうのが問題なのは、わかりました。
自分の意見を言えないことが問題は、分かりました。
彼が浮気したことで許せないことが問題なのは、分かりました。
でも、そのことがあることで一番困っていることがあるはずです。
表面的に出てきている
そういった困ったことの裏にある動機を
僕たちは理解できると、
援助もしやすくなるのです。