カウンセリングをした後に、
よく逐語録をノートに書いて、
振り返ることが多いのですが、
その時に僕は反省が下手で、
よく後悔をします。
反省と後悔の違いは、
「反省」は、ただ冷静にその時の状況を振り返り、
何が問題だったのかを振り返ります。
そしてどうすればよかったのかということをシミュレーションするわけです。
ですので落ち込むことはありません。
冷静に「あ、そこがいけなかったのか。じゃ~次はこうしよう。」
というように改善する行動へとつながることが反省です。
「後悔」には、反省+悲しみが伴います。
つまり、してしまったことの状況を振り返り、
ここがいけなかったんだと原因分析をし、
「なんでこんなことしてしまったんだ。」
「こんなことしてなければ今頃…。」
といったように悲しみが入ります。
その為、「あの時こうしていれば…。」
と過去を振り返り、
手に入ったかもしれないイメージが浮かび、
それがない現状との比較で悲しくなるのです。
ちなみに
「なんでそんなことしちゃったんだ!くそー!」
という気持ちは、怒りと悲しみが混じっています。
つまり「悔しさ」です。
ただ、この悔しさは行動の原動力になります。
「ちくしょ~!次こそは!」となるわけです。
また、
「なんでそんなことしたんだよ俺は!」
という気持ちが反省の途中で出てきた時は、
自分を責めていますから自責感と、
その責めている対象はしでかして後悔している自分です。
はい、ちょっと複雑になってきましたね。(汗
兎に角、
「反省」には、後悔/自責/悔しさなどの感情が伴わず、
冷静に状況分析及び、原因分析をして改善策を考えるプロセスだということです。
ちなみに僕は、よく自責と後悔が襲ってきて、
あまり上手く反省出来ていなかったのです。
そこで先日上手な反省の仕方を教わったわけですが、
今日はそれをシェアするのではなく、
心理職や対人援助職を目指す方には、
重要な反省の視点をシェアしたかったのです。
前置き長すぎますね。汗
本筋は短いからご安心を。(それこそ逆になってますね。)
さて、逐語録等、自分の関わり方を振り返る際に、
僕は技術的側面ばかりを振り返っていました。
「この時に、ここの言葉がけはダメだったな。次はこうしよう。」
「ここの時に、この声のトーンを聞けてなかったな。」
「ここは流れが汲めてなかったな。」
「クライアントの○○に気づけてなかったな。」
といったような技術面でカバーできる部分ばかりを振り返っていたのです。
ただ、振り返る(反省)際は、技術的側面ともう一つ大切な視点があります。
それは、「援助側の心の癖」です。
この心の癖が原因で、上手に対処出来なくなっている場合があるのです。
これは、勿論知っている視点でしたが、
自分が振り返る時は、
自分のそういったところにはあまり気づかず、
教わるまではそういった視点で振り返ったことはありませんでした。
例えば僕は、自分があらかじめ考えてきた展開がうまく相手に沿わないと、
結構焦って口数が多くなったり身体レベルで反応が起きたりします。
それを技術面でカバーしようとしていましたが、
先生から「野川さん、この時結構焦っていて何とかしようとしてコミュニケーション空回りしていますよね。」と言われました。
そこで確かにと思い、先の反省の二つの視点を教わったのです。
僕の反応のように、
心が反応して感情の巻き込まれてしまう時があります。
ここが心の癖のポイントです。
心が無意識に反応して、過度に落ち込んでしまったり、
過度に焦ったり、
イライラしてしまったり、
いや、でもさとむきになってしまったり、
感情のおかげで普段の対処が出来なくなる。
こういった時は、心の癖が関係していますから、
コミュニケーションレベルの技術の反省をしても意味がないのです。
そして心の癖である以上、
クライアントは悪くなく、
援助側の癖がその時に問題になっているのです。
ですから、そこを改善した方がいいのです。
改善の仕方は、カウンセリングを受けたり、
まずはそれに気づいて、
ちょっとずつ意識的に変えていくことです。
そうすることで、
上手に対処が出来るようになってくるのです。
さて、長くなりましたがいかがでしたでしょうか。
心理職で振り返る際は、
技術の側面と個人的な心の癖の面で振り返る。
この二つが大切ですよというお話でした。
上手な反省のやり方は、
時間があれば書きたいと思います。
それでは~!
