具体的に聞いていくということは、
本当に大切なのだと最近思います。
勿論、どの程度聞いていくのかもありますが、
具体的に聞いていくことで援助のポイントが見つかりますし、
相手のことをより理解することにも繋がります。
例えば、最近上手くいっているんです。
といった言葉の裏には、
最近上手くいっていると感じるだけの体験や出来事が隠れています。
でも僕たちは、そうか!上手くいっているんだ。
って納得してしまいます。
ここで大事になってくることは、
その体験を聞いていくことです。
その時に用いる質問の形は、
「なぜ(why)うまくいっているのか?」
ではなく、
「どのようなことから(how)上手くいっているとわかったの?気づいたの?感じたの?」
といったHowの形や、
「何があったからそのように”最近上手くいっている”って感じるの?」
といった出来事を聞いく形を取ります。
また、ここで何故上手くいっている理由を明確にする必要があるかというと、
上手くいっていること=成功体験であり、
そこに悩みや問題を解決するヒントが隠れているからです。
勿論、それが成功体験でなくて上手くいっていない場合でも具体的に聞いていくことは有効です。
なぜなら、上手くいかないだけの理由がその具体的な体験には隠れているからです。
具体的に聞いていく例を他にも挙げると、
「大丈夫だと思います。」
「出来ると思います。」
という言葉に対しても、
具体的に聞いていきます。
どういう所から大丈夫と判断したのか/感じたのか。
という根拠を聞いていきます。
勿論それが曖昧なもので何となくという場合もありますが、
以前は何となくでも思えなかったことが、
最近そのように思えたのは、
どういったことがあったからですか?
何が以前と違っているからですか?
といったことを聞いていくことで、
その体験や根拠を具体的に聞いていくことが出来ます。
勿論、上記の例の場合は、
その大丈夫や上手くいっているが、
本当なのかを吟味する関わり方もあります。
例えば、
「本当に?大丈夫?」
という疑惑の挿入をしながら、
相手の気持ちを揺さぶりつつ、
相手に今一度過剰に判断していないかなど、
再度気持ちを吟味してもらい、
背伸びせずに現実的なラインを言葉にしてもらえるようにする。
そんな援助もありますが、
その人の力強さに依拠する為にも、
クライアントがそう思った理由や、
そう気づいた体験を[how]や[what]を通して聞いていくことは、
とっても大切なのです。