講師:「最初にトレーニングした時と違って、質問やフィードバックに詰まることがなかったのに気づきましたか?」

受講生:「はい。なぜか今回は詰まらず相手の話を聞けました。自然と質問が出て来たんです。」

講師:「それはなぜだか分かりますか?最初にはそういう聞き方が出来なかったのに、今回できるようになった違いは何だと思いますか?」

こういったいくつかのやり取りを通して、

受講生は自分が出来るようになったその理由に思いを馳せ、

最後にその方は、少し嬉しそうに

「これが相手に興味や関心を向けるということなんですね。」

「こういう風に聞いていけばいいんですね。」

と言葉にしてくれました。

 

私たちは、自分ではどこが上達しているのかを

客観的に気づくことはなかなかできません。

 

同様にどこがあまり上手くいっていないポイントなのかに

自ら気づくことはあまりできません。

 

なぜなら話を聞くトレーニングをして、

ミニカウンセリングなどをやっている最中は、

相手に意識を集中していますから、

自分に対する気づきも少し落ちますし、

冷静に相手の話を聞いてる自分を振り返ることなど

到底出来ないからです。

 

ですから、聞く力を伸ばそうと思った時は、

自分なりに練習することも大切ですが、

第三者の目というものがどうしても必要になってきます。

 

そしてその目を持つ人は、同じ立場ではなく、

専門家であることが望ましいのです。

 

例えば同じ立場の練習生同士だと、

どうしても視点に偏りが出ますし、

同じような問題で詰まってしまうことがありますから、

専門家からのサポートを得ることが望ましいのです。

 

当スクールでは、聞く力が少しでも伸びて、

あなたが力になりたい人の力になれるように、

聞くトレーニングの場を提供しています。

 

聞く力というのは、本で読んでも身につかず、

講座で知識として学んでも、

1回練習しただけでも身につきません。

 

ですから繰り返し練習して、

あなたの体に染み込ませていくことが大切なのです。

 

今日の受講生の方もロールプレイを沢山して、

ビデオで自分のカウンセリングを振り返りながら、

熱心にメモを取りながら、

「この時はこういう風に聴けばよかったのか。」

「この場面では、こういう質問も出来たな。」

「ここは、こうフィードバック出来たな。」

といったことを自ら反省をしながら、

本人が改善したい課題にそって、

トレーニングを進めていきました。

 

そして、少しずつ自分の聞く力を伸ばしていかれました。

 

少しずつ、そして着実に。

 

勿論「本番でこれが出来るかな?」という不安を抱えながら。

トレーニングはあくまでトレーニングです。

 

ですから本番でそのパフォーマンスが発揮できるかはわかりません。

 

ただ一つ言えることは、練習したことしか本番では出ないということです。

 

勿論本来の力以上のものが出る時もありますが、

それは沢山のトレーニングの蓄積により、

ブレークスルーした結果なのです。

 

少しずつ”小さな出来た”を集めて、

自信という大きな追い風にしていきませんか?

 

傾聴実技コースは、次期は11月16日(土)スタートです!

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。