今日は、寂しさを抱える方の援助方法に関してです。
寂しい気持ちが増えてくると、
誰かと話をしたり、
繋がりを持ちたいと感じるのものですよね。
その時に寂しさを癒していくには、
二通りがあります。
本人にその寂しさを語ってもらうという方向性と、
その悲しみをねぎらう方向性です。
どちらにいったとしても、
悲しみを癒していくという着地点は同じですが、
本人に語ってもらう方向性と、
本人が自分の寂しさをねぎらうという二つの方向性に分かれるのです。
本人に寂しさを語ってもらう方向性。
本人にその寂しさを語ってもらうという方向性は、
「誰もわかってくれずに寂しかったですよね。
ですからこの時は、
せめて私があなたの気持ちに寄り添うお手伝いが出来たらと思っています。」
といったようにお話をしながら、
相手にその気持ちを語ってもらう方向性です。
寂しさを語ったって余計寂しくなるだけじゃない。
そんな言葉も出てきそうですが、そんな時は、
こんな言葉がけをすることで語りやすくなるように援助します。
「カウンセリングは、自分の話を自分の耳で聞いて、
私の気持ちを自分が分かってあげるという効果があるんですよ。
ですから話すだけでもとても大切なことなのです。」
自ら語ることで、自分の気持ちがだいぶ整理されます。
これをオートクラインと言います。
そして寂しさを語っていくうちに、
自分の心の奥にしまってあった気持ちに気づくことがありますから、
話すだけでも、寂しい気持ちを癒していく一歩になるのです。
寂しさをねぎらってもらう
一方で、寂しさをねぎらってもら方向性は、
自分が自分の気持ちを一番わかってあげるというものです。
これはちょっと特殊なやり方になりますが、
エンプティチェアという技法を使って、
自分の気持ちを汲んでもらったり、
寂しさを抱える自分を客観視して、
ねぎらって貰ったりする取り組みです。
その他にも、自分に手紙を書いてもいいでしょうし、
寂しさを感じる部分に手を当てて慰めてあげてもいいでしょう。
いずれにせよ、自分で自分の気持ちを癒していくプロセスとなります。
個人療法でこういったように、
寂しさを抱える方を援助していくことが多くあります。
ただどうしようもないほどの寂しい気持ちを癒していくには、
ちょっと時間が必要になりますので、
じっくりじっくりと取り組んでいく必要があります。
