カウンセリング中の涙はよくないことがある。

カウンセリングをしていると、相手の心の琴線に触れたのか

相手が涙を流す事がよくあります。

 

以前は、その涙を見て「上手く聴けたんだな」って、

誠に勝手に…自己満足をしていた時がありました。

涙と上手く聴けたことは、全く別で関係ないにも関わらずです。

 

でも以前の僕と同じようなことを思う方は案外多いのではないかなと、

そう思うのですよ。

 

涙を流す=心の琴線に触れた。

そんな信念・価値観がある方も多いんじゃないかなって思うからです。

 

でも、涙を流す=必ずしも心の琴線に触れたことにはならない

が正しいのです。

それどころか泣いてもらわない方がいいケースもあるのです。

ではその理由をちょっとお話していきますね。

涙は全く重要ではなく、どのような涙かだけが重要である。

涙自体が重要なわけではなありません。

これは当たり前ですよね。

でも、相談の場面ですと涙を流す事=いい相談なんて考える人もいますから、

涙が相談の質を曇らせてしまうことがあります。

でもこれを読んで、確かに心の琴線に触れたから涙が出たのかもしれないじゃない!

そうあなたはいうかもしれない。

 

確かにその可能性もあるでしょうし、

それも一つの”要因”でしょう。

 

そう相手の心の琴線に触れたというのは、一つの”要因”なのです。

要因ですから、他にも要因はあるのです。

ここがとても大切なことです。

 

涙の要因は沢山ある=涙の理由は沢山あるのです。

 

それにも関わらず、相手が涙をした=心の琴線に届いた=いい相談だ

というのはちょっと論理的飛躍がありますし、

その涙の他の理由に目を向けなくなってしまいます。

 

相談者がするべきことは、目の前の人の話や、その涙さえも

一般化してその他大勢と同じと判断したり、一般的な価値観に当てはめることなく、

目の前のたった一人の人に対して寄り添い丁寧に話を聴いていくことです。

 

だからこそ、その涙の理由やどのような涙かを見極めることが大切なのです。

涙の理由を知り、その種類を知ることが大切。

涙には只今お話した通り、その理由がありますから、

どのような涙を今目の前の人が流しているのか?

それを見極めることが大切なのです。

 

なぜ見極めることが大切かというと、

例えば、泣き癖がある人が流した涙と、これまで涙を堪えてきた人の涙とでは、

涙の質が違いますよね。

 

泣き癖がある人の涙は、むしろそこで泣いてもらわない方がいいかもしれないですよね。

涙をこらえてもらう。すぐに泣いてしまって何が悲しいのかを感じずに、

自動反応的に泣いているかもしれませんから、我慢して何が悲しいかを

まずは感じるトレーニングをしてもらう方が大切かもしれませんよね。

 

でもそれに気づかないと、毎回涙は流すけれども結局現実は変わってないなんてことや、

涙によって注意を引いてきたかもしれないのに、相談者もその涙から過度に同情し、

巻き込まれてしまうなんてこともあります。

 

そうすると相談は上手くいきません。

 

一方で、これまで涙を堪えてきた人が涙を流した時、

きっとまた止めようとするかもしれません。

でもそこでまた止めたら(我慢)、

また前に戻って悲しみが溜まったままになってしまいます。

 

だから泣いてもらうことはとっても大切です。

 

そういった方と以前出会った僕はこんな言葉を掛けたことがあります。

「これまで泣けなかった分。今泣いてください。どうか自分の為に出てきた涙を止めないで下さい。」と。

 

このようにどのような涙かによって対処が変わってきますし、

時に泣いてもらわない方がいい場合もあるのです。

 

ですから相談の場面においては、どのような涙かを聞き手側が見極め

それぞれによって対処を変えていく柔軟性が求められるのです。

勿論、その涙がどのような涙かを見極めるのは簡単なことではないですよ。(汗

 

涙はたまに怒っていることもありますし、

涙は、たまらなく嬉しくても湧いてきます。

涙は、寂しくっても湧いてきます。

涙は、悲しくっても湧いてきます。

涙は、自分を憐れんでも湧いてきます。

涙は、誰かの心に胸を打たれた時も湧いてきます。

涙は、悔しい時にも湧いてきます。

涙は、その理由が分からなくても湧いてくることがあります。

 

このように、涙にはいろいろな種類があるのです。

 

そしてこれら涙の裏には、そのわけが隠れています。

たまらなく嬉しかったことも、

たまらなく悔しかったことも、

たまらなく悲しかったことも、

たまらなく悔しかったことも、

どうしようもなく心打たれたときも、

その涙は裏には、それぞれの人の理由があり、

心からメッセージがあるのです。

 

なので援助側は、どのような涙かを見極め接することが大切なのです。

そしてもう最後にもう一つ大切な視点をお話していきますね。

泣くだけでは解決しないのは当然。だって…。

ただ涙を流し泣くだけでは相談が上手くかないもう一つの理由は、

今お話した涙の理由であるメッセージに気づかないからです。

 

ただ泣くだけでは意味がありません。

 

涙を流すと僕たちは、自分の内面に意識を向けます。

自分が失ったと感じているものや、その大切さを感じることが出来るように。

 

でも、ただ泣くだけでそこに目を向けないままですと、

その失ったものや、その大切さを感じることが出来ません。

 

そして、その失ったものや、失ったと感じものへと向けられていた想いの強さに気づきません。

気づかないと、ずっとよくわからないけれど涙が湧いてくるという状態になってしまいます。

 

逆に気づく事が出来れば、少しずつ涙は引いてきます。

 

では、どのようにその思いに気づいていけばいいんでしょうか。

それは、以前の「怒っている人、悲しんでいる人の話を聴く技術」の記事に詳しく書いていますので、

詳しくはそちらをご覧くださいね。

ここでは簡単にご説明をしていきます。

 

それは「期待」を言葉にすることです。

感情の裏には「期待」が隠れています。

「こうして欲しかった。本当はあ~して欲しかった。」

「こうして欲しくなかった。本当はこうして欲しかったのに…。」

「本当だったら今は、こういう状態だったのに…。」

といったように、期待が隠れていますが悲しみが湧いてくる時は、

その期待が叶わなかった時です。

 

ですから、その期待を言葉にし、感じるというプロセスがとても大切になってきます。

そうすることで、如何に自分が思いを向けてきたかに気づけるからです。

 

その為、援助する時は相手のこの期待を汲み取り労ったり、

相手にその期待や、如何に思いを向けてきたかを感じてもらうように、

話を聞いていくことが大切なのです。

 

こういった具体的な聞き方や援助の仕方に関しては、

心理ケアカウンセラー資格認定講座で行っています。

 

お気軽にお越しくださいね。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。また、都内のクリニックでカウンセリングも行っている。目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!
お読み頂きありがとうございました。
心を込めて丁寧に聞く力を育む方法をお届けしています。
また、ちょっと落ち込気味な心に効くコラムもお届けしています。

・新着情報や新しい講義情報をいち早くお届け!
・メルマガだけの記事が沢山あります。
・メルマガ読者様にしか流さないお得情報も配信!

是非ご登録下さいね!
メールマガジン メルマガスマホ