先日は、傾聴実技コースの初日でした。
このコースでは、丁寧にこれまでの基礎コースで学んだことを実践練習を通して身につけることを目的としています。
カウンセリングも傾聴もですが、せっかく学んでもそれを実践する場所って案外少ないのです。
僕自身もいろんなところを探しましたが、継続的にトレーニング行っている場所はあまりなく、どうやって練習したらいいのか困ったものです。
また、練習する場所があったとしても、受講生同士の場が多くどうしても同じようなレベルの目線からのフィードバックが多くなり、あまり効果が実感出来ないといったこともありました。
傾聴だったりカウンセリングだったりを練習する時に大切になってくることの一つは、プロの指導を受けることです。
自分なりの練習も大切ですが、プロから実技指導を受けることも大切になります。
客観的なフィードバックを受けられますし、実践ではどのようなスキルが活きるのか、どのタイミングで声をかけていけばいいのか、自分にはどういった癖や長所があるのかなど、技術面を含めた自分の在り方の吟味もすることが出来ます。
傾聴やカウンセリングにおいては、「技術」と「在り方」の両輪が大切なのです。
ただ、ここの講座では主に「技術」に絞り講座を行っています。
「在り方」の部分は、ここでは敢えてご本人にお任せしております。
勿論講座をしていれば、その在り方に触れる瞬間は技術のトレーニングをしても出てきますが、この講座はそこに重点的に取り組むことはないといった観点で、「技術」のトレーニングを行っています。
では実際にどのようなトレーニングを行っているのかを見ていきましょう。
・相手に負担を出来るだけかけずに聴くトレーニング
・相手が掛けて欲しい言葉を掛けるトレーニング
・受容と共感のトレーニグ
・意図をもって聴くトレーニング
・相手の非言語を聴くトレーニング
傾聴実技コースではこのようなトレーニングを行っています。
具体的な実践内容
では、具体的にどのような進め方をしているのかというと、概念や知識の説明は傾聴基礎コースにおいてメインで行っていますので、ここではあまり知識の説明はせずに、カウンセリング形式で相手の話を聞いていく練習をしていきます。
講師の私が悩んでいる人をロールプレイすることもありますし、サポートで入ってもらっている土矢(女性カウンセラー)にロールプレイをしてもらうこともありますが、基本的には受講生どうして聞き役と話し役に分かれてロールプレイをしてもらいます。
ロールプレイにおいて大切なことは、聞き役となるカウンセラー役もそうですが、話し役となるクライアント役もとても大切です。
なぜなら実際に自分の悩みを話すことで、聞いてもらってどのように感じたかを肌で感じることが出来るからです。
相手の微妙な言葉のチョイスや、聞くタイミング、間の取り方、表情などの非言語がどのように感じたかというクライアント体験はカウンセリングをする上で財産になります。
どのように聞いて貰えたのがよかったのか、逆にどれが心地よくなかったのかということを体験的に理解ができるようになると、いざ自分が聞いて貰う時に役立ちます。
また、しっかりと受け止めてもらえた体験も、自分がカウンセラーとなる時や誰かの相談にのる時に財産になります。
というのも、しっかり受け止めてもらうことで自分の気持ちがほぐれたり、ほっとしたりする体験をしていると、聞くことの価値を自分で心から信じることが出来るからです。
すると、相手と相対したときにそれが聞く上での自信にもつながってくるのです。
聞くトレーニングは部分に分けて。
さて、カウンセラー役のトレーニングとしては、全体通して要素に分けてトレーニングをしていきます。
例えば、受容のトレーニングであればまずは受容だけ、共感のトレーニングであれば共感だけといったように部分に分けてトレーニングを行っていきます。
いきなり全部はできませんから、原則一つ一つ丁寧に行っていきます。
またその際は、いきなり通しでやってもらうのではなく、あえて講師側が話の途中で止めてフィードバックしていくこともしていきます。
例えば「今のフィードバックは、話し手の仕事をしたい気持ちを受け止めることが出来た一方で、もう一方の辞めたい気持ちについては受け止めるコメントにはつながっていませんでした。そのもう一方の気持ちを受け止めるにはどんなコメントが考えられますか?」
といったように途中途中で止めつつ、出来ているところと出来ていないところをフォードバックしながら進めていきます。
リアルタイムでフィードバックしていかないと、後で振り返った時に結局どこのポイントだったのか?ということを思い出しにくくなることが考えられますし、その場で修正することが出来た方が聞き手役も聞き方のバリエーションが広がります。
ただ、逐一止めていくと大変ですから、重要と思われるところとご本人が意識したいところをもとに止めて、フィードバックをしながらトレーニングを行っていきます。
勿論、希望者にはビデオをとりながらフィードバックも行っています。
また、受講生が聞けていた点や聞き逃していた点、観察出来ていた所・見逃していた所などをフィードバックしつつ、どこが出来ていてどこが課題なのかを意識してもらい、少しずつご自分の技術を磨いていってもらっています。
こういったことを書いていると「厳しそう…。」という声を頂きそうですが、そんなことはありませんからご安心ください。(汗)
講座中はよく笑いも出ますし二名体制でざっくばらんにお話をしながらサポートしていますので、身構えずにお気軽にお越しくださいね。
・じっくり聞く力を身につけたい方
・少人数で継続的にトレーニングをしたい方
・悩んでいる人の力になりたい方
・もっとうまく聞けるようになりたい方
・非言語の観察力を身につけたい方
・相手をいたわる言葉がけを身に着けたい方
・身近な大切な人の話をもっと聞きたい方
学びやすいように振り替えも、再受講制度もありますから是非お越しくださいね。