相手を理解するということ。
これは、とっても大切なことであり、
一生かかっても100%はできないことであります。
ただ僕たちは、「相手のことを理解したい」と強く望み、
その理解を通して相手の気持ちを受け止め、
「少しでも気持ちが楽になってくれたら…。」と願います。
理解したいという方の多くは、
このように理解をすること自体が目的ではなくて、
理解を通して、相手の世界を聞いて、見て、感じて、
相手という人間を受け止め、その世界に、その人に寄り添いたいのです。
そして、願わくば目の前で苦しんでいる大切な人や、
困っている方に手を差し伸べたいのです。
たとえそれが、自分のエゴだろうと偽善だろうと、
僕たちは目の前で人が困っていたら助けたくなるのです。
僕たちは不思議とそうなるようにできているようです。
だからこそ、実際にそういった方と出会い、
力になる事が出来ないと、
今度こそはと、以前の僕のように強く思い、
それが原動力になり、相手のことを理解したい、
支えになりたいとそう思う方が多いのです。
昨日も、相手を理解したい。
人の話を聴きたい。
自分はきちんと相手のことを受け止められているだろうか?
きちんと話を聞けているだろうか?
そんな疑問やテーマを抱えた方にいらしていただきました。
聴くということって何でしょう?
聴くというのは、僕の定義では今目の前にいる人と一緒にいる事であり、
”相手に”心を傾けることです。
従って、聴いている時にスマホいじったり、本を読みながらとか、
仕事しながら聴かないということです。
また、心を相手に傾けるのであって、
「次はこれを話そう。」
「いやぁ、今日の夕飯は何を食べようかな。」
といったように、自分への意識を限りなく少なくして、
目を見開き、
耳を傾け、
体で相手を感じようとして、
一生懸命に、そして大切に
相手の声を聴こうとすること。
それが聴くということなのではと思います。
聴く為に僕たちは、
どのくらい相手の今と一緒にいることができるでしょう。
少し微笑んだその笑みに、
どれくらいの喜びを見つけられるでしょう?
少し微笑んだその笑みに、
どれくらいの痛みを見つけられるだろう?
ぼそっと話したその声に、
どれくらいの気持ちを僕たちは感じられるだろう。
ぼそっと話したその声に、
どれくらいの助けてが込めれているのか僕たちは
気づく事が出来るだろうか?
「そっか!忙しいならいいんだ!」
というその一言に、
どれだけの配慮を感じられるだろう。
どれだけの寂しさを感じられるだろう。
どれだけの思いやりを感じることが出来るだろう。
僕たちはどれくらいの熱量で、
どれくらい相手に心を傾けられるだろう。
僕たちはどれくらい本当の意味で「聴く」ことができるだろう。
その道は確かに長い。
もちろん僕もその道の途中。
でも、その道はとっても素敵な道だと僕は思う。
一人でも、たった一人でも聴くことができる人が増えたら、
きっと世界は幸せにならないけれど、
その人と、その人の周りはきっと幸せになるんじゃないかな。
そんな願いを秘かに込めて今日も講義へと行って来ます。
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