傾聴講座

僕たちは、相手のことを100%理解できません。

そして、本当の意味ではどこまでいっても理解できないのかもしれません。

 

それは、人には無限の可能性がありますし、

本人も気づいていないような力がまだ内にあったり、

意外な一面を見る瞬間もあったり、

やっぱり未確定な部分が、

枠に収まらない、

定義されない何かが人にはあるからです。

 

だから相手を100%理解することはできません。

ただ、理解をしようとすることや、

理解を近づけようとすることはいつだってできます。

 

理解できないから諦めるのではなく、

理解できないからこそ理解しようとする。

 

相手のことが分からないからこそ、

分かろうとする。

 

それって話を聞く上ではとっても大切なことです。

 

では、どのように理解しようという気持ちを、

分かろうとする気持ちを形にしていったらいいのでしょうか?

理解するには、同じ絵を思い描き、具体的に聞く。

その一つのカギは、相手と同じ絵を思い描きお話を聴くことです。

僕たちは、人の話を聴く時に自分の経験や価値観や記憶などを頼りに、

相手の話を自分のそれらの枠組み当てはめて理解しますから、

実は勝手に相手が語る物語を頭の中で“おぎなって”いるのです。

 

例えば、こんな会話も…

「昨日仕事ですっごい大変でさ、上司がきつくいうんだよ。早くやれって。」

頭の中で、上司をガミガミいう人と変換して理解したり、

プレッシャーをかけてくる人なんだろうなって変換して理解したり、

余裕がない上司なんだろうなって変換して理解したり…。

 

はたまた、早くやれっていうのはきっと友人の仕事が遅いからなんだろうな

って理解したり…。

 

仕事がすっごい大変っていうことを、もう頭が回らない程仕事に追われて、

きっと残業続きで、遅い時間までやっていたんだろうな。

って理解してみたり…。

 

このように僕たちは、頭の中で「自動的」にそういう処理をしていて、

そうやって相手を理解しようとします。

 

何もこれは悪いことではなく、

自然と処理されてしまうことですのでしょうがないことです。

 

ただ、「相手を理解しよう・分かろう」とする時は、

ちょっとだけ障壁になるのです。

 

それは、自分の枠組み(記憶や体験・価値観)などに当てはめて理解してしまうので、

相手が体験したものと、自分がイメージしたものとの差が出てくるからです。

 

だから、先の例だとこういうことが起きてきます。

 

あなた「ガミガミいう人って嫌だよね。」

相手「あ~、いやガミガミというより言葉尻がきついんだよね。」

※ガミガミするわけではないのだと判明したり。

 

あなた「そっか~、じゃ~結構遅くまでやってるんだ。」

相手「いや、遅くまでじゃないんだ。定時には帰れるんだけどね~…。」

※22時とか終電までなどではなく、定時内で大変だけど仕事が終わっていることが判明したり。

 

あなた「早くって言われてもさ、そんな仕事いっぱいな時できないよね。」

相手「あ~ごめん。実は俺は時間内には終わってるのよ。俺じゃなくて部下がさ、もうキャパオーバーっていうの?なんか色々焦っちゃってさ、期限を守れなくなっちゃってさ…。」

※早くと言われているのは、友人ではなく部下であることが判明したり。

 

このようによくよく聞いていくと、このような認識の違いがあることがあります。

 

今挙げたケースでは、

「あ、そうなんだ。」と認識の相違が修正できたので問題ありませんが、

実際の会話のケースでは、この修正がされないまま進んでいくことがよくあります。

 

その為、知らぬ間に誤解が生じてしまったり、

勝手な解釈や価値観による判断が入りますから、

肯定的・批判的になってしまったりもします。

 

するとお互いにただの認識の相違が誤解となることや、ひずみになってしまうこともあります。

そうならない為には、自分の頭の中でイメージを思い描きながら話を聴くことです。

 

相手が話している
「仕事が大変という話」や
「上司がきつく言う」ということや、
「はやくやれと言う」という話しを、
頭の中でイメージしながら聴いていくのです。

その際にポイントとなるのは、

最初は出来るだけ白紙の状態で聴くということ。

そして、相手がイメージている絵と自分の絵を近づけようとすることです。

 

例えば、「上司がきつく言う」というお話では、

「きつく言うというのは、どのように言うことを指しているんだろう?」

と考えてみることです。

指さしをして、指摘するように大きな声でどなるのか。

それとも、静かな声で冷静に理詰めをしてくるのか。

どのようになことが、相手にとって「きつく言う」という事なのだろう。

と思い描いて聞いてみることです。

 

体験に対してどのような言葉を紐づけていくのかは、

それぞれの人の捉え方の癖が出ますから、

「上司がきつく言う」というこの一言も、

ある人にとったらそれは「指摘」と捉えられるケースも、

またある人にとったら「お願い」と捉えるケースもありますから、

どんなことを「きつく言う」と捉えているのかを把握して、

その人にとっての「きつく言われた」ということを理解することが大切です。

 

このように言葉の裏に隠された相手が思い描いている世界を、

こちらもイメージしてみて、キャンパスに絵を描くように

受容や共感と時に労いと質問を繰り返して、

聴いていくことも大切です。

 

こういった取り組みを通して、

「相手を理解したい・分かりたい」という気持ちは、

少しずつ形になっていきます。

 

もちろん、日常会話において全部こういったことをしていたら

話が進みませんから、誤解が生じているかな?と思った時や、

自分なりに解釈してないかな?と思った時に、

確認も交えて聴いていくことってとても大切なのです。

 

昨日の「あ、そうだ!傾聴講座!」では、そんなこをお話させて頂きました。

さて、次回の傾聴基礎コースは4/7(土)スタートです!

・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!

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